株式会社吉平物産

次世代リーダーが語る「熊本未来論」

吉平拓和(よしひらひろかず):株式会社吉平物産・代表取締役社長。熊本市出身。熊本学園大学経済学部卒業後、大豊食品㈱を経て、2000年に同社に入社。08年に社長就任。

プロフィール

1987年の創業当時は居酒屋ブーム。業務用食品卸売業として現場のニーズに細かく対応した納品を続け、売上を拡大していった。自社の加工場では冷凍食品や既製品の加工、オリジナル商品の開発依頼に対応。小さなニーズにも柔軟に応える地元密着の愛される企業だ。94年からは青果物の取り扱いを始め、現在の取扱商品は約1万2000種類にのぼる。同社の特徴を「業務用のスーパーマーケットが配達してくれるイメージ」と語る吉平氏。

事業の特色

外食産業用食品(冷蔵冷凍食品・調味料・乾物など)の加工・卸売を手掛ける同社。安心・安全にこだわった熊本県産の食材を取り扱っている。熊本県内のホテル、レストラン、学校給食を中心に取引先は約1800店舗。同社の冷凍庫は、自社所有として県内最大規模を誇る。配送面では「小ロット物流システム」を導入。現在所有する約30台のトラックを利用し、取引先への配送後に生産者を経由し食材(情報)を集め営業所に戻り、再び取引先に配送(伝達)する流れを構築している。

社内では県産の食材に特色を打ち出し、消費者にアピールしようと新規事業部内にチームを編成。食材の仕入れ、販促・販売管理、営業への情報共有を強化している。また、生産者とのコミュニティ作りを目的に「カントリージェントルマン㈱」を設立し、農協・農家・漁師への情報収集や納品の依頼を進めている。14年2月には県産食材のマッチング会を開催。県内生産者と食関連事業者(小売業・飲食店・料理人など)の交流の場を提供している。「生産者がどういう思いを込めて作っているのか、どれだけおいしいのかを伝えていきたい」と吉平氏。一方で、「熊本飲食店グランプリ」のメインスポンサーや「居酒屋大サーカス」の協賛活動を通して、飲食店の活性化にも貢献している。

営業力強化を目的に、社員には農家・漁場など生産現場の見学をさせ、取り扱う商品の理解につなげている。新しい試みとしては、若手社員とベテラン社員でペアを組み教育にあたる取り組みを始めた。社内ではミーティングが頻繁に行われ、意見交換が活発になりつつある。好奇心と向上心を持ち、自分で考えることができる社員が求められている。15年には熊本東営業所を移転し、戸島に新社屋を建設予定。社員数や売上の拡大に対応すると同時に、熊本市の東部を中心に販路開拓を進める。

  • 事業の特色写真
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ビジョン

「県内外を見てきて、熊本の食材は世界一」と語る吉平氏。飲食店向けの卸売では、生産者の顔やこだわりを紹介。消費者にも熊本産食材の良さを伝えていく。「熊本の商品を県外、海外に届け、世界中の人たちにも熊本を知ってもらいたい」とも考えており、熊本の一次生産品の発掘、県外・海外向けの販路拡大を進めていく方針だ。一方で、野菜や肉魚を配達していない地域があり、その部分のニーズにも対応していく考えだ。

メッセージ

「熊本の人たちには胸を張って熊本の良さを次代に伝えてほしい」と吉平氏。熊本の隠れた特産品にスポットを当て、商品の魅力を発信している。終戦後、GHQの要請により熊本から種カキの輸出が行われ、アメリカでの養殖が発展。現在では熊本原産カキ「Kumamoto」としてブランド化され、世界中で「キングオブオイスター」と評される高級カキとして流通している。県は新たなブランド「熊本産クマモト・オイスター」として07年から試験生産を開始、11年から出荷を進めており、同社は販路拡大に取り組んでいる。

 

熊本の業務用総合食品商社<㈱吉平物産>

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