花の香酒造株式会社

次世代リーダーが語る「熊本未来論」

神田清隆(かんだきよたか):花の香酒造株式会社・代表取締役社長兼製造責任者。玉名郡出身。

プロフィール

創業明治35年、今年で114年目を迎える荒尾・玉名地区唯一の造り酒屋である。日本酒「神田」「花の香」や米焼酎「和仁」から、熊本では初となる芋焼酎「茂作」や低アルコール日本酒「花の香701」「花の香702スパークリング」など、伝統を守りつつ新たなチャレンジもし続けている同社。6代目社長自らが製造責任者も兼ね、若き蔵人とともに取り組む「世界一の日本酒」づくり。地元産に拘りながらも視界は世界へ向けられている。

事業の特色

伝統を継ぎながらも新しいことに挑戦する。「花の香酒造」にはそんなDNAが刻み込まれている。4代目が手掛けた熊本初の芋焼酎「茂作」は2011年2013年の酒類鑑評会で優秀賞を受賞。県内や関東を中心に多くの飲食店で提供されている。また5代目は低アルコール日本酒「花の香701」「花の香702スパークリング」を開発。アルコール発泡清酒「702」は海外でも高い評価を受け、iTQi(国際味覚審査機構)及び世界最大級のワインコンテストであるIWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)で受賞している。

酒類販売(消費)量は年々減少の一途、特に日本酒に限ってはこの10年で半減している中、特色のある商品づくりや世界に目を向けた販路開拓が求められた。6代目社長として神田氏が掲げた目標は「世界一の日本酒を造る」こと。純米大吟醸へのチャレンジである。「販売戦略・マーケティングなども重要ですが、自分が飲んでおいしいと思える酒、買いたい酒を作ることを優先した。」と製造責任者も兼務する決断をした。とは言え簡単に作れるわけではない。2ヵ月間の修行先として選んだのが「獺祭」で有名な山口県の旭酒造。「桜井社長は34歳で酒蔵を継がれ、販売不振にあえいでいた山奥の小さな酒蔵を純米大吟醸酒のトップメーカーに育てた方。勝手に境遇が似ていると思い、面識もなかったが酒造りに対する想いや夢を伝え、頼み込んで修行させてもらった。」と当時を振り返る。

「若手社員も2週間研修させていただきました。これまでの酒造りは職人である杜氏の勘が頼りでしたが、今は温度管理や分析データを基にした酒造りへシフトしている。この1年間、数十回の仕込みを重ねてきたでことで他社の10年分に匹敵するデータを蓄積できた。」他の追随を許さない徹底的な努力の積み重ねが同社の強みである。

また原料には和水町で栽培した最高級酒米である山田錦を使用。地元農家と農作部会をつくり定期的に勉強会を開くなど地域ぐるみの酒造りに取り組んでいる。

 

 

  • 事業の特色写真
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ビジョン

「和水町の米で世界一の酒を造ることが最終的な目標。酒米研究所を設立し、酒米や土壌の研究まで突き詰めたい。」と神田社長。最高級酒米である山田錦は栽培し難い品種であるが、地元農家と農作部会をつくり定期的に勉強会を開くなどの努力により協力者も増え作付面積も拡大している。「来年は海外での試飲会も予定しています。100%地元産の純米大吟醸が評価を得ることは和水町のPRに繋がる。」と地域活性化にも貢献したいと考えている。

メッセージ

「世界一といっても良いほど美味しい水、また熊本は「9号酵母」発祥の地でもあり、酒造りにとても適した土地なのです。」と神田社長。「同年代で頑張っている経営者も多く、個々人の成長スピードが早い。九州の中心に位置する県でもあり、我々経営者が業界の垣根を越え協力・発信してくことで熊本は変わると感じている」と刺激を受けている。「まずは地域の活性化の旗振り役として、設備投資や雇用も積極的に進めていきたい。」と語ってくれた。

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