金剛株式会社

次世代リーダーが語る「熊本未来論」

田中稔彦氏(たなかとしひこ):金剛株式会社・代表取締役社長。佐賀県伊万里市出身。熊本大学工学部卒業。1982年㈱熊本県民テレビ入社。報道制作局、編成企画室長、営業局次長などを経て、2008年8月金剛㈱取締役開発本部長兼管理本部長として入社。09年4月から副社長。同年10月代表取締役社長に就任。

プロフィール

1947年に事務機器・測量機器の販売からスタートした同社。57年にはスチール製金庫やオフィスキャビネット、棚などのメーカーに転身。74年には省力・省スペースに対応した丸ハンドル式移動棚を開発。この「丸ハンドル式移動棚」は世界初の製品で、同社のキラーコンテンツとして国内トップシェアを誇り、全国の図書館・美術館・病院などに導入され、近年では海外にも納品している。免震・耐震技術に優れ、阪神大震災や東日本大震災発生時にも倒れない棚は高い評価を受けている。

事業の特色

業界トップクラスのシェアを誇る「丸ハンドル式移動棚」をはじめ、自動書庫システム「ブックロボ」、ロケーション管理システムなどIT化に対応した製品の開発、また日本では避けて通れない地震災害に対応した免震・耐震技術の開発にいち早く取り組むなど、常に業界の一歩先を行く製品の開発・製造・販売を手掛ける同社。機能性とデザイン性を兼ね備えたオーダーメイド製品で「グッドデザイン金賞」を4度受賞している。納品先は国立国会図書館、東京都庁、福岡大学、九州国立博物館、奈良国立博物館、久留米大学病院をはじめ図書館・美術館・官公庁・学校・オフィスなど多岐にわたる。


同社ではこれまで培ってきた技術力と人材力を強みとして、「空間づくり」のさらに先にある「価値づくり」を目指した取り組みを始めている。省スペースを実現する同社の移動棚を導入することで生まれる空間をどう利用していくのか、そこに付加価値が生まれるのだ。「例えば図書館。単に本を保管し貸し出すだけの場所ではなく、地域社会の交流の場と捉えることで何を提供できるのかを突き詰めていく」。施設機能のみならず、ラーニングコモンズなど、施設用途に応じた空間づくりを提案することにより、新たな市場の創造と文化育成に取り組んでいる。「地域の文化を掘り起こすことが金剛の仕事。歴史や文化的価値、デザイン力などクリエイティブな動機付けが文化施設などの需要を高め新たな市場開拓につながる」と、付加価値の高い仕事の循環づくりを目指している。2013年暮れにリニュアルオープンした「天草コレジヨ館」は新たな取り組みの一例だ。施設などのハード面だけでなく、運営面のサポートとなるようなデザインやアプリケーションの仕事も手掛けた。今後は、「グループ間の協力体制を高め、ニュービジネスの創生を目指したい」。棚を売るだけでなく何のために収めるのかを意識するとのこと。空間価値や文化を創造していく力は十分にある。

  • 事業の特色写真
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ビジョン

「金剛の成長は『安心と先進で社会文化に貢献する』という企業理念の実践にある」と語る田中氏。免震・耐震技術など開発技術にさらに磨きをかけて今後も信頼される棚作りを心掛けていく。2014年には長期経営ビジョン「空間づくりから価値づくりへ」を策定。「ものが満ち溢れている時代から、次は文化の大切さや心の豊かさが求められる時代。文化度を高めることが市場創造にもつながる」と考えている。一歩でも前に出ようという積極的な姿勢を持つ人材と新規事業を模索していきながら、世界市場などの新境地にチャレンジしていく。

メッセージ

「熊本は文化と歴史の香りのする素晴らしい地域。この地域に住んでいる人々は精神的に豊かで恵まれた土地だと思っている」「情報網や交通網の発達により熊本にいることはハンディキャップではなくなっている。長所を活かして発展する可能性がある」と熊本の魅力を語る田中氏。「文化を支える企業として活動している以上、街づくりにも積極的に参画し、熊本の文化度をさらに向上させ、海外へも発信していく」。空間・価値・文化を高め、会社を支えてくれる社員と誇りある熊本の文化と共にこれからも成長していきたい。


熊本から全国の社会文化に貢献する<金剛株式会社>

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