リバテープ製薬株式会社

次世代リーダーが語る「熊本未来論」

星子邦久(ほしこくにひさ):リバテープ製薬株式会社・代表取締役社長。熊本市出身。家庭用絆創膏「リバテープ」の開発・販売を開始した義法氏を父にもつ。1974年に同社入社、東京営業所営業部、熊本本社購買部、生産管理部勤務を経て、2006年常務、12年7月社長に就任。

プロフィール

1960年、社名の由来となった救急絆創膏「リバテープ」の販売が開始される。そのルーツは1877年の西南戦争まで遡り、創業のきっかけともなった。星子氏は入社後に東京営業所にて営業に従事。「リバテープといえば九州では通じるものの、東京以北では通じない状況」と当時を振り返る。東北・北海道を含めた薬局・薬店への紹介・販売拡大には苦労した。少子化や料理離れ、代替品の台頭により、脱「救急絆創膏」へ向けて新たな事業の柱づくりが急務となっている。

事業の特色

「救急絆創膏」「医療品」「化粧品」の3部門を事業の柱として、13年連続で増収増益(2014年3月期時点)を続けている。リバテープに代表される“絆創膏の会社”というイメージが強い同社だが、売上の面では、病院向け医療品部門が約53%、ドラッグストア向け絆創膏部門が約40%、一般向け化粧品部門が約8%を占めている。今後は、絆創膏部門を維持しつつ、肌についてのノウハウを活かし、医療品・化粧品部門の強化を進め、少子化や生活スタイルの変化に対応していく考えだ。医療品部門では、日本で初めて、完全滅菌タイプの消毒剤「スワブスティック」を開発。手術室でも使用ができ、200床以上の国内病院でのシェアは約50%を占める。今後も医療機関での需要の高まりが期待されている。15年ほど前に立ち上げた化粧品部門では、一般顧客を対象にネット通販を展開し、女性向けに馬油を配合したスキンケア・シャンプーを開発・販売。また、スイゼンジノリから抽出される保湿性に優れた成分「サクラン」を配合した化粧水「咲水(さくすい)スキンケアローション」を取り扱う。「サクラン」は大学との共同開発により生まれ、本商品には熊本・白水の天然水を使用。熊本色を打ち出すことにより他商品との差別化を実現し、「2012年度熊本市ものづくり大賞」「2013年度熊本県工業大賞」を受賞した。ジェルタイプや洗顔料など5アイテムを取り揃え、販売網は国内のみならず海外にも広がりつつある。主に、中国・東南アジア・中近東への輸出や海外の商品展覧会に出品するなど、新規顧客の獲得にも積極的だ。

会社の強みは、社員のまとまりが強く、一つの方向に向かって努力できる会社であること。会社としての方針を全員が理解し、部長・課長レベルの管理職がリーダーシップを発揮し、社員をまとめている。社員数が増える中でも、常に場を設けて打ち合わせを行うなど、密なコミュニケーションが社内に浸透している。一方で、ボトムアップの一環として、身近な改善や提案を行う「よいこと発見プロジェクト」を実施。全社員が参加し、約500件の応募の中から、看護師の悩みを新商品提案につなげた社員にグランプリとして賞金10万円が贈られた。2015年、会社設立から50期の節目を迎える同社。社員全員の経験と知恵を活かし、質の高い商品提供を通して、顧客満足と会社の発展を目指していく。

  • 事業の特色写真
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ビジョン

2018年に売上高50億到達を目標として、病院向け医療品のシェア拡大を計画している。最優先課題として新製品開発を掲げ、大学や病院からの情報を活用していく。そのため、開発要員にも行動力のある人材を求めている。また、2015年1月には熊本県内に医薬品製造に向けた新工場を着工し(同年末までに稼動予定)、生産ペースを上げる。「社員が自分の子どももリバテープのような会社に入れたらいいなと思われる会社にしたい」と星子氏。会社の成長と社員の幸せを実現するため、社員全員の力を合わせていく。

メッセージ

「熊本の魅力は、きれいな水、豊かな自然、食物の一大生産拠点であること」と語る星子氏。会社として新しい分野への投資と、それに伴う雇用の拡大によって、熊本の活性化に貢献していく。現在の社員数は約230名。2014年・秋の県内への新工場導入により、約30名の新規雇用を計画。「物流面でのデメリットを抱えるものの、それ以上に自然の素材を生かせる製品づくりの環境が熊本にはある」「今後は食物の安全と医療施設の面で日本一を目指してほしい」と熊本へエールを送る。

 

「リバテープ」で有名な熊本の<リバテープ製薬㈱>

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