カネリョウ海藻株式会社

次世代リーダーが語る「熊本未来論」

髙木良樹(たかきよしき):カネリョウ海藻株式会社・代表取締役社長。熊本県宇土市出身。鎮西高校卒業後、同社入社。一時、中京短期大学へ進学。専務を経て、2011年9月に社長就任。

プロフィール

1954年に髙木良一氏(現会長)が個人で海産物卸売業を開始。その後、1977年に㈲高木商店として法人化、1993年に同社が設立された。海藻の加工販売を事業として、色物海藻や海藻サラダなどの商材を取り扱う。現在ではカネリョウグループ全体で約170億円を売り上げるまでに成長。2011年には関東圏への運賃コスト軽減を目的とし、仙台工場を取得。稼動直前に東日本大震災に見舞われた際には、工場従業員を熊本本社に迎え雇用を維持した。髙木氏が会社の歴史や震災当時を振り返る。

事業の特色

総合海藻メーカーとして、「もずく」「めかぶ」「とさか」の取扱量日本一を誇る同社。本社熊本工場・営業所、仙台工場・営業所、東京と大阪に営業所を構え、全国に広がる取引先は約1000社、仕入先は約200社にのぼる。海藻の加工販売を中心として、大手スーパーやコンビニ向けにオリジナル商品の開発(OEM供給)、企業・店舗のニーズに応じた新商品メニュー開発やコスト削減提案を実施。物流面では、東京と大阪の冷蔵施設を起点に、国内ほとんどの地域に受注から1日以内で配送可能な体制を確立している。

同社の強みは、まず質の高い商品力だ。「三陸宮城県産めかぶ」は、2013年の全国水産加工品総合品質審査会にて、全国722品目の中から最高賞である農林水産大臣賞を受賞。業界初の「THC(髙木式加熱冷却)製法」によるシャキシャキとした歯応えと、緑色の深い色合いが高評価を受けた。品質管理の面では、同年に海藻業界では初のSQF(Safe Quality Food:食品の安全を管理し、品質システムを改善するために完成されたプログラム)の認証を取得。「SQFを取得していること自体で、商談がスムーズに進む」と髙木氏。今後、高いレベルでの品質管理に活かしていく考えだ。海外での認知度が高く、海外進出への足がかりとしても期待できる。2013年4月には仙台工場の自動冷凍冷蔵庫が完成し、全国へのよりスピーディーな配送が実現している。

社内では技術者をはじめ、現場で活躍するスタッフ約300名(グループ全体)の大部分が正社員。食の安全に関わる仕事として強い責任感につながっている。意欲を引き出す取り組みとしては、毎月優秀な社員に金・銀・銅賞を授与する独自の表彰を行っている。毎年11月にはミニバレーボール大会を実施。地域住民の方々も参加、地域ぐるみの交流が図られており、会社からは参加費が支給される。またフィッシングクラブの活動として会社の船で釣り大会を楽しむなど、仕事以外でもコミュニケーションを深める場が広がっている。

  • 事業の特色写真
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ビジョン

「カネリョウ海藻はこういう会社、身体にやさしい商品を作っていることをわかってほしい」と、テレビCMや地域貢献活動を強化していく方針だ。海外展開については、「展示会などで注目が向けられており、かなりの問い合わせ、実績が出てきている」と手応え十分。仕事への取り組みについては、「小さいことの積み重ねが一番大事。積み重ねの中からいろんなものが生まれてくる」と髙木氏。社員には失敗を恐れずに積極的に行動を続けていく姿勢を求めている。

メッセージ

「『熊本で作ったものはいい、私たちと取り組めば先も大丈夫』と言ってもらえる漁師を育てたい」と髙木氏。漁師の心強いパートナーとして恩返しをしていく考えだ。その一環として漁師に「もずく網」を提供。2年置きの定期的な交換により、異物量が減り、種が多く付くことで収穫が増える効果がある。また「カネリョウ基金」を設置し、宇土市内での伝統文化や教育などに関わる活動資金を助成している。地域貢献活動や正社員へのこだわりについて語る。

 

熊本県宇土市から全国へ 海藻のパイオニア<カネリョウ海藻㈱>

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