株式会社九州永田

次世代リーダーが語る「熊本未来論」

坂部龍也(さかべたつや):株式会社九州永田・代表取締役。静岡県静岡市出身。熊本大学中退後、同社入社。専務を経て、2010年に社長就任。

プロフィール

農業用ノズルの製造を手掛ける㈱永田製作所(本社大阪)の九州営業所として1985年に創業。父親の後を継ぎ2代目として社長に就任した坂部氏。「専務時代は“俺についてこい”でよかったが、社長になると社員がついてきているかわからない状況を実感した」と当時を振り返る。社員の自主性を求める中で方針への反発もあったが、就任4年目となる現在では、「自分で考えて動く社員が増えてきた。自分たちで気づき変わってきてくれた」と、社内の変化を感じている。

事業の特色

農業用ノズルの販売、灌水資材の販売設計施工、肥料の販売等を手掛ける同社。営業エリアは九州全域(沖縄を除く)に及び、農機具専門店・量販店や農家との関わりがある販売店を取引先としている。さまざまな用途に応じたノズルを約500種類取り揃え、特に霧が細かく消毒効率が高い製品に強みをもっている。実績面では、ノズル発泡消毒ノズル開発(畜舎の殺菌ノズルとして使用)、カイガラシューター開発(茶園用カイガラムシ消毒ノズルとして爆発的ヒット)、トルネードノズル開発(柑橘系消毒ノズルとしてロングセラー商品に)などがある。2009~2011年にかけては福岡県茶用点滴チューブの補助事業で10件中9件受注、2012年には筑後茶スプリンクラー事業を受注。その他、茶生産者向けに肥料販売を行う。今後は取り扱い商品を増やしていく方針で、数年前からは異常気象下でもよい農産物を作ることができる生産資材などの開発を行っている。

採用には力を入れている。「創業30年で途中で辞めた社員は1人しかいない」「社員のリストラはしない(解雇権を永久に放棄している)」「農業がなくなることはない(会社の永続発展性がある)」などをアピール。学生とフェイスブックなどでつながり、年間40~50名が会社訪問に訪れる。学生が社員に働く意義や仕事内容について質問することにより、社員は改めて仕事や自社商品知識の整理ができ、世の中に貢献していることを再認識できる機会となっている。選考では、会社訪問での会話をもとに質問内容を用意。その回答から人間性や長所を評価し、社員とともに協議する。ここ最近は1名の求人枠に10~20人の応募があり、厳選採用の傾向が強まっている。「全社員がOKを出さないと採用にならない。学生自身が選んで入る、社員みんなが選んで入る。これが基本だと思う」と坂部氏。不採用となった学生には、今後に向けた注意点や長所を伝える。「いい加減な気持ちで入社し、すぐに会社を辞めてほしくない。就職活動に活きる情報を伝え、就職後に活躍してほしい。それが経済の底上げにつながる。」

  • 事業の特色写真
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ビジョン

全国のグループ営業所の中でもトップクラスの販売量・売上を誇る同社。「事業を通じて世の中のお役に立ちながら、働く社員が主人公になり、輝くような会社になっていきたい」と坂部氏。事業を通して人が成長する会社を目指していく考えだ。今後の事業展開としては、消毒だけでなく農業生産に関わる分野にも進出していく方針。「お客様の“困った”の解決よりも、“よかった”の追求を念頭に置きやっていきたい」と語る。

メッセージ

熊本県中小企業家同友会の共同求人委員長を務める坂部氏。「若い力の採用を繰り返していかないと、会社は永続発展できない」と、継続的な採用の重要性を訴える。同会が主催する合同企業説明会や学校での講演活動では、学生に対して中小企業で働く魅力を発信。同時に企業に対しては、「学生から選ばれる企業かどうか自社を判断する客観的な基準となる。企業側もスイッチを入れるべき」とも。採用による会社の成長、社員の活躍を期待し、地域経済へ参加することの重要性を発信し続ける。

 

農業用ノズル器具を通して九州・熊本の農業を支える<㈱九州永田>

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