株式会社グロースンドリーム

次世代リーダーが語る「熊本未来論」

中村隆則(なかむらたかのり):株式会社グロースンドリーム・代表取締役。熊本県水俣市出身。水俣高校卒業後、NEC九州、㈲キョウユー代表を経て、2011年に同社設立。

プロフィール

2011年に設立された同社。父親が経営する半導体部品製造会社の後継ぎとして33歳で社長に就任した中村氏。今後の市場ニーズに合った商品開発と環境貢献という観点から注目したのが電動バイクの生産だった。現状では電動バイクの90%以上が外国製。低品質による信頼性の薄さやモーターパワー(登坂能力)の弱さ、航続距離の短さなど課題が多い中で、同社ではベンチャー企業ならではの臨機応変さを活かし、ここ最近では電動バイクの商品価値を高める戦略を進めている。

事業の特色

電動バイクの開発・製造・販売を手掛ける同社。国内4企業・事業所と事業提携、開発・生産・配送の国内一貫体制を構築。高品質の電動バイクを最大で月間1000台量産供給できる体制を整えている。主力製品の「ロボサク」は17種類のカラーバリエーションと豊富なオプション・パーツを取り揃えており、カスタマイズ性の高さが特徴。電動バイクの課題であったパワー不足、航続距離の短さ、急速充電などを改善している。2014年10月に販売を開始した新型電動バイク「EVカスタム」は、自動車やエレベーターへの搭載や旅行・レジャーに利用が可能。本来のガソリンタンク部分は小物入れとしてスペースを有効活用。USBハブを搭載することで携帯電話などを充電しながら走行できる。その他では業務用「ガイアレイ」を取り扱う。新大学生や新社会人向けに移動手段として販売を促進しており、2016年度は1200台の販売を見込む。2014年10月からは熊本地場の東光石油サービスステーションでの委託販売、レンタルを開始。同ステーション数店舗では電動バイクの展示・試乗を実施している。

同社製品に対する評価は高く、「2013年度熊本市ものづくり大賞」「2013年度熊本県工業連合会環境推進賞」を受賞した他、「2013年度熊本県新事業支援調達制度」に認定。背景には、現状の日本国内で電動バイクの開発・販売を手掛ける企業が少ないことや、モーターやバッテリーを好みの性能に合わせて選択できる先進性の高さが挙げられる。その他にも、「音や振動がなく疲れにくい」「ギアチェンジがなく操作しやすい」などのメリットがあり、通勤・通学などの近距離移動に利便性を発揮する。「今後、電動バイクが普及するポイントは搭載する蓄電池(鉛電池やリチウム系電池)の発展にかかっている」と中村氏。蓄電池の進歩による販売価格の低下や性能向上によるコストパフォーマンスの向上、原油価格の高騰やCO2排出削減など環境面への配慮から、電動バイクへのニーズの高まりが予想されている。同社では今後の全国展開を見据え、三菱商事石油㈱と販売特約店契約を締結。社名の由来である「夢に向かって成長し続ける会社でありたい」という想いを実践し続けている。

  • 事業の特色写真
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ビジョン

「まずは自社で成功モデルを構築し、全国展開できるようにパッケージ化を図りたい」と中村氏。現在提携している東光石油でのプロモーションのみならず、販売網の拡大やアフターフォロー、ロードサービス、電池交換サービスなど熊本県レベルをカバーできる体制を構築していく方針だ。その成功モデルを三菱商事石油グループとの連携等により全国に拡販していきたいと考えている。目指すは、再生エネルギー(新エネルギー)を動力とする乗り物の普及や関連分野の雇用促進を熊本で実現することだ。

メッセージ

不二ライトメタル㈱と熊本大学との共同開発で「KUMADAIマグネシウム合金」を使用したバイク開発を予定している同社。「産学官の連携という面でそれぞれの結びつきが他県よりも強く、動きが速い。『熊本は恵まれている』という声をよくいただく」と中村氏。経営理念は「自社に携わる企業と地域への貢献」。乗り物を扱う企業として事故防止や渋滞緩和などの環境貢献を目指す「熊本スマートドライバー」にも参加している。「電動バイク事業に携わる企業連携体を構築し、『EV(電動車)といえば熊本』と言われるようにしたい」と構想は大きく広がる。

 

電動バイクの開発・製造・販売を手掛ける熊本の<㈱グロースンドリーム>

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