富田薬品株式会社

次世代リーダーが語る「熊本未来論」

富田正夫(とみたまさお):富田薬品株式会社・代表取締役社長。明治薬科大学薬学部卒業後、中外製薬㈱に入社し、東京にてMRに従事。92年に同社入社。95年取締役営業推進部長、99年常務営業本部企画推進担当、2000年同医薬営業本部長、03年専務医薬営業本部長、07年6月から副社長、09年6月から現職。

プロフィール

1892年に富田薬店として八代で創業。富田氏の祖父の代(1948年)に富田薬品として薬の卸売業を始める。九州で最初に広域化を進め、一時は九州の業界内で売上トップを記録。今から約20年前に同業他社の合併が相次いだ際には、強固な財務体質を基盤に独立経営を続け、営業力強化に集中。「扱う物は他社とほぼ同じ。最終的にはお得意先からの信頼で決まる」と富田氏。現在では業界内でも有数の営業力を誇る。

事業の特色

医薬品総合商社として医療用医薬品の卸売が売上の約95%を占める同社。九州各県に支店・営業所を展開し、病院・診療所・調剤薬局向けに、医薬品及び医療関連商品の卸売を行っている。取引メーカー数はフルライン、大手企業と遜色ない体制を構築。また、動物用医薬品も取り扱っており、福岡のペット市場の拡大に伴い、動物病院のシェアが拡大している。2000年頃からはITシステムを導入。当時の業界では画期的な仕組みで、「メーカーよりはるかに進んだ営業のディテールの仕組み、毎月の計画の立て方をやっていた」と富田氏。ITシステムによる毎月のプランニングやPDCA、プロモーションを行い、他社との差別化を実現している。2012年には九州新幹線・新八代駅東側に大型物流センターを建設し、物流面でのより一層のサービス向上や在庫管理による効率化を進めている。

社内では、新入社員研修・各年次研修・マネージャー研修など経験に応じた研修制度を用意。会社からの指名によりメーカー主催の海外研修に参加するチャンスもある。さらに、仕事上必要な資格取得のバックアップは積極的で、合格した時点で必要経費を会社が負担するなど、社員のスキルアップを後押ししている。また、医療機関に直接関わる機会が多いため、正社員・嘱託社員・パート社員全員にワクチン接種を社費で負担している。レクレーション活動としては、各支店単位に組織されている「社友会」が中心となり部活動や社員旅行を行っている。

採用面では、新卒に加えて中途採用者も多く、適材適所の採用活動を行っている。仕事上では、「営業・内勤を問わず、質とスピードを要求している」と富田氏。「損得で考えると非常に大変な仕事」とも。生命に関わる商品を扱うため、使命感・責任感が強く求められる。一方で、営業活動の先にある患者さんやその家族の笑顔が見えたとき、大きなやりがいが感じられる事業だ。

  • 事業の特色写真
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ビジョン

2013-15年中期経営計画で売上1280億円を目標とする同社。ジェネリック医薬品の普及や災害に備えた緊急在庫の確保維持など、経営環境が厳しさを増す中で、「大手卸がやらないことをやっていかないと今後も生き残れない」と富田氏。「社員皆が夢を持ち、その夢に向かって一丸となって進んでいこう」というスローガンのもと、熊本目線による地域密着型卸の追求や同社の資金力・人材力を活かした東アジアへの展開を計画している。

メッセージ

「九州新幹線が全線開通し、福岡に30分、鹿児島に40分。車を使えば大分・長崎・宮崎に2時間半で行ける地の利は州都にふさわしい」と、九州の中心としての魅力を語る。一方で、企業に対する行政のバックアップ度の低さを指摘。特に道路などのインフラ面は福岡に遅れを取っている。政令指定都市に移行し、今後の変化を期待している。業界的には「熊本ということでデメリットは感じない。ITが進んでおり、同じ情報が入ってくる。あとはそこから先の解析力が重要」と見ている。

 

熊本県内トップシェアの医薬品卸<富田薬品株式会社>

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