株式会社こざき

次世代リーダーが語る「熊本未来論」

古﨑正敏(こざきまさとし):株式会社こざき・代表取締役社長。西南学院大学卒業。同大在学中の1977年、取締役として同社の前身である㈱古崎塗装に入社。88年に代表取締役社長就任。

プロフィール

1945(昭和20)年9月に古崎塗装店として創業した同社。戦後のインフラ整備を背景に建築工事仕上げの専門業者として九州一円で事業を拡大していった。転機となったのは、1990年代後半のマンション建設ラッシュ。完成後のアフターフォローが十分に行き届いていない実情を目の当たりにした古﨑氏。「お客様からのご要望にきちんとお応えすることで親しい関係を築いていきたい」と事業展開を進めていくこととなる。その根幹を支える同社の強み「多能工の育成」について語る。

事業の特色

ビル・マンション大規模改修工事、建築工事全般(建築・塗装・防水)、リフォーム工事全般、設計・監理業務(一級建築士事務所)などを手掛ける同社。技術社員約60名体制で工事着工からアフターメンテナンスまでを一貫して管理。複数の職務を担当できる多能工を育成している同社では、円滑な工程管理が可能となり、エンドユーザーからの信頼獲得や同業他社との差別化につながっている。マンション大規模改修工事の施工実績はこれまでに180棟を超えており、熊本県内でトップクラスの施工数を誇る。事業コンセプトの核は「建物進化論」。新築当時の状態を維持・保全するだけでなく、プラスアルファの付加価値を加えて建物を進化させていく。同社では、建築工事仕上げ専門業者として培ってきた技術力を活かし、1998年に10年間定期点検を行う「10年保証制度」を確立。現場点検を通して発見した不具合や傷を補修し、記録を報告書にまとめて報告するきめ細やかに対応する。2006年には「ISO9001」を認証取得し、独自の外壁改修システムとアフターメンテナンス体制を構築した。戸建住宅では「こざきの100年住宅」と称して、日本で最初に木造金物構法の開発に成功した「KESシステム構法」を採用。耐震性に優れ環境負荷が少ない構法として、東日本大震災以降に関心が高まりつつある。09年には「こざきメンテナンスクラブ」を設立し、環境保全や建築物保護に積極的に取り組んでいる。

創業以来の社是は「顧客第一主義・専門技術者の育成」。資金と時間をかけながら、細かいメンテナンス対応や提案活動を続けていく。技術者育成の面では、複数の職務に対応できる多能工の育成に力を入れる。高卒社員は入社後2年間、職業訓練校に週1回通学し、必要な知識や技術を習得する。訓練校の費用と登校日の給与は会社が負担。公的な技能検定取得者や1級技能士資格保有者には手当を支給する。「この業界は現場も営業も最終的には人でしかない。人をしっかりと育てていきたい」と古﨑氏。また、子ども一子につき2万円の家族手当を支給。「子育てやスキルアップを大事にして、長くがんばってくれる社員を優遇したい」と社員の福利厚生を充実させている。その結果、同社社員の坂本一美さんが03年に国土交通大臣賞「全国建築塗装技能競技大会・最優秀賞」、08年に国土交通大臣賞「優秀施工者(建築マスター)」を受賞するなど、優れた技術者の育成・技術継承が進んでいる。

  • 事業の特色写真
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ビジョン

「納めて終わりではなく、そこからが始まり」と語る古﨑氏。「建てることやメンテナンスをすることは簡単だが、そこからお付き合いを続けることが難しい。お客様と有効につながり続けることが僕の夢」と考えており、そのための人材投資は惜しまない。目指す会社像は、「職人さん、管理職、経営陣が『うちの会社で働いていてよかった』という気持ちを全社員がもつことが究極の目標」。会社の認知度向上を実感しており、安心に裏付けされた高い付加価値をサービスとして提供していく考えだ。

メッセージ

農業県として食べ物や自然に恵まれている熊本。「熊本はすごく豊かで自己完結ができてしまう」と環境面や生活面での魅力を感じている。県内からの積極的な情報発信を行うことで、より魅力ある街づくりが進むと考えている。さらに文化面でのレベルの高さにも言及。自ら主宰する市民オペラ団体のNPO法人「テアトロ・リリカ熊本」では、ソリストとして毎年イタリアオペラの公演に参加する。いわく「オペラづくりは企業づくりとよく似ている」と自身の学びの場となっている。

 

熊本・福岡のビル・マンション大規模改修工事は<㈱こざき>

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