株式会社コッコファーム

次世代リーダーが語る「熊本未来論」

松岡義清(まつおかよしきよ):株式会社コッコファーム・代表取締役社長。菊池市出身。大津産業高校(現・翔陽高校)卒業後、1995年に㈱後藤孵卵場(岐阜県)に入社し2年間の勤務を経て、97年に同社入社。07年、取締役を経て、11年に現職就任。

プロフィール

1969年に松岡義博氏(現・会長)が400羽の養鶏から創業。「産みたての温かい卵を直接お客様にお届けしたい」という思いが詰まった生産直売の新鮮な卵は、評判を呼び根強いファンを獲得。養鶏の6次産業化に向けて先進的な取り組みを続け、現在(2014年12月期)では売上25億円規模に成長。2011年には地域・農業活性化をテーマとした「たまご庵」をオープン。「地域の生産者との連携や情報発信の場として同社の存在意義の一つと考えている」と松岡氏。各施設に込められた思いを語る。

事業の特色

鶏肉・鶏卵および関連商品の製造・加工・販売を行う同社。特に品質にこだわっている。約8万羽の育種は純国産鶏「もみじ」。全国的に卵を産む鶏の90%以上が輸入鶏の中、希少価値が高い品種だ。また「クラスター」という分子を小さくする機械に通した水を飲ませ、えさは遺伝子組み換えがないトウモロコシを使用。生産コストをかけて卵のおいしさを追求するとともに、他社との差別化を図っている。朝取りの産みたて卵をその日のうちに同社の直売所で販売する独自ルートを確立しており、市場環境に左右されずに安定した価格で供給できる点も強みの一つだ。

「一軒の農家の直売所」をコンセプトとした「たまご庵」。14年物産館の来館者数は110万人を数え、2年連続で100万人の大台を超えた。物産館では「朝取りたまご」の販売に加えて、地元の生産者約250名が新鮮な野菜や加工品を持ち込み販売している。施設内には農産加工室があり60歳以上の地域の人々が働く場になっている。「60歳現役スタート」をテーマに掲げ、リタイヤ後の雇用の場を提供している。レストランでは地域の新鮮な野菜を使ったメニューを開発。中央ホールは地域のコミュニティーの場として開放されている。バナナ園は循環型農園の象徴として誕生。鶏糞と卵の殻に含まれるカルシウムをバナナの肥料として利用している。2階にあるインキュベーション施設では、さまざまな分野の専門家が入居し専門性を高めるとともに、入居者同士の連携により新しいプロジェクトの開発や促進に取り組んでいる。

社内ではコミュニケーションを大切にしている。年2回の全体ミーティングでは経営方針や長期ビジョン、行動指針などを発信。また社長と社員による個別面談も年2回実施、双方の考えを共有している。社員自身が考える習慣を身につけることで人材育成にもつながっている。「現場を知らないと経営はできない」と松岡氏。朝から各現場に赴き、社員に声かけを行う。「現状維持は衰退を意味する。いろいろなことにチャレンジする機会を作っていきたい」とも。有名シェフと連携した新メニューの開発、若手技術者の技術力向上、食育活動を進めていく考えだ。

  • 事業の特色写真
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ビジョン

2020年のビジョンに向けた「農業によるまちづくり構想」を打ち出している松岡氏。たまご庵と旧本社(現在は生産拠点)をつなぐ半径4~5キロ圏内の地域において、行政や農家、民間企業と連携したモデル事業を構想している。一方で、創業46年を迎える同社ではスローガンとして「たまご屋としての原点回帰」を掲げる。社内では会社・各部門・各社員の目標を設定し、毎月進捗状況を確認。産みたての卵をいかに早くお客様にお届けするかを追求し続けている。

メッセージ

菊池地域への貢献は同社のビジョンの一つ。地域の基幹産業である農業を支え強くしていくために、U・Iターンを通した新規就農者支援を推進。同社が運営する農業体験学校「実農(みのう)学園」への受け入れを通して後継者の育成を進めている。また、たまご庵を拠点とした菊池地域への対流人口の活性化により、周辺施設への経済的な相乗効果を期待している。熊本県や菊池市、地域の生産者や組織と連携しながら、「コッコファームが菊池にあってよかった」と思われる取り組みを目指している。

 

熊本の産みたて「朝取りたまご」をお客様へ<㈱コッコファーム>

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