熊本の未来をつくる経営者
熊本初の東京事務所を創設!熊本の法律業界に新しい風を吹き込む 弁護士法人アステル法律事務所の下山代表
下山和也(しもやまかずや):弁護士法人アステル法律事務所・代表弁護士。熊本市出身。熊本高校、京都大学を卒業後、平成12年福岡県弁護士会へ弁護士登録。平成14年熊本県弁護士会へ登録換え。平成25年アステル法律事務所設立、平成30年法人化。代表弁護士就任。
「総合病院」のような法律事務所を目指して
ココクマ編集部(以下、編集部)今年で設立5周年を迎えられると伺いました。
下山和也代表(以下、下山代表)ありがとうございます。2013年に設立した当事務所も今年12月で5周年を迎えます。創業当初から弁護士・スタッフが高いプロ意識を持ち能力向上に務め、当事務所に関わる全ての人の幸せを実現すること、時代に応じた新しいサービスを追求することを理念に掲げてきました。
現在、当事務所は20代後半~40代後半の弁護士6名と事務職員6名の計12名。弁護士はそれぞれ注力分野を持っています。木上望弁護士が事業再生・倒産分野など、岡井将洋弁護士が交通事故・消費者・IT・個人情報など、平島有希弁護士が企業の労務問題・離婚など、福井春菜弁護士が社会福祉・相続・離婚など、金子善幸弁護士が不動産関係などに注力しています。
編集部 弁護士のみなさんが注力分野に特化するという形式は珍しいのでは?
下山代表 「組織化」された法律事務所であることが特徴です。前述したように所属する弁護士が、それぞれ得意とする「注力分野」を持っています。ご相談にいらっしゃる方々のお悩みに応じてスキルを発揮できる弁護士が担当するため、より専門的なサポートを実現することができます。弁護士もこれからの時代「何でも屋」では通用しないと考えています。専門医の集う「総合病院」のような、個々のスキルを最大限に活かした法律事務所を目指していきます。また、弁護士の枠を超え、他士業とも連携を図っています。具体的には、アステルパートナーズネットワークという他士業連携を主宰しており、現在40ほどの専門家と連携しています。
これまで、わざわざ東京や福岡の弁護士に依頼する方がたくさんいらっしゃいました。残念ながら、熊本の弁護士では専門性に劣っているというイメージがあるのだと思います。「都市部の弁護士にも負けない高い専門性で、高い次元でご要望にお応えできる法律事務所が熊本にもある」とたくさんの方に知って頂けたら嬉しいですね。
弁護士=究極のサービス業
編集部 熊本の弁護士法人で初めて、東京に事務所を設立されたとか・・・。
下山代表 今年の7月に、東京・麹町に熊本の弁護士法人では初めて東京事務所を開設しました。最近は熊本本社で東京に支店を構える企業様や、東京の企業と取引をする方々からのご相談が増えてきました。個人のお客様も同様に、東京と熊本間での離婚問題や、熊本で発生した相続に関するご相談を東京のお子様から受けるというケースも増加しています。
しかし、そこには問題が発生している場所と、裁判を起こすべき場所、打ち合わせに便利な場所とがそれぞれ離れているという地理的な課題や弁護士の旅費・日当で費用負担が増えたり、そもそも状況を把握しづらかったりという問題がありました。
これらの問題に対し、熊本と東京で密に連携を取り、必要に応じて東京事務所の弁護士が相談・打ち合わせを行い、熊本事務所の弁護士が依頼主の代理人として裁判所に赴くなど、より円滑で迅速な法的サポートをお客様へ提供できるのではないかと考えています。いずれは東京や福岡など、都会の法律事務所に対抗できる事務所にしたいと思っています。
編集部 今後のビジョンは?
下山代表 「熊本にあってよかった」と思って頂ける法律事務所にしていきたいですね。そのために当事務所では弁護士だけでなく、事務職員の育成にも注力し、電話対応やお客様に対する接客対応等の研修も行っています。ホームページにも掲載している「お客様の声」では、事務職員の対応がとても良かったとご意見を頂くこともあり、嬉しい限りです。
「法律事務所って怖そう」「冷たくあしらわれそう」といったイメージをいい形で壊していきたいと思っています。ここには何かに悩んでいる人やトラブル抱えた人など暗い気持ちで来る人が多いので、みなさんの気持ちを少しでも照らしてあげられるような場所にしたいですね。
私はこの仕事を究極のサービス業だと思っています。お客様が自分では絶対にできないことをお手伝いできるのです。相談者の方も、すごく赤裸々に話して下さるんです。弁護士になって1~2年目の頃は「そんなに話して頂いていいのかな・・・」と思うこともありましたが、今はそれだけ信頼して頂いているのだと感じていますし、だからこそ力になりたいと心から思います。頼って下さったみなさんが幸せになれるような事務所づくりを目指していきます。
弁護士が組織で働くメリット
編集部 アステル法律事務所で弁護士が働くメリットとは?
下山代表 当事務所で働くメリットの一つとして、自分一人で学ぶよりも多くの知識を習得できるということが挙げられると思います。例えば毎年何かしらの法改正がありますので、弁護士は日々勉強する必要があります。研修会もたくさんありますが、仕事をしながらそれに一人で全部参加するのはかなり大変です。当事務所では様々な研修会に手分けして参加し、参加した人が3時間の研修を30分で皆にシェアします。知識の習得を短時間で、手分けしてできるというのがメリットの一つですね。
加えて6月に法人化しましたので、より安心して働いてもらえる環境ができました。給与体系も整え、毎年頑張り具合で査定しています。ほかの事務所ではあまりやっていないことだと思います。会社から給与が出て、社会保険の対象にもなります。
また、組織なので一定の規律は必要ながらも、一人で独立して仕事をするのに近い自由度を感じてもらえるようにしています。できれば長く一緒に働いて行きたいですから、みんなが働きやすい環境を整えつつ、組織にいる強みを伝えていきたいですね。仕事の質を含めて、うちでしかできない仕事ができる環境があります。意欲のある人は大きく成長できると思いますよ。
編集部 後進の育成にも力を入れていらっしゃるとか・・・。
下山代表 この夏、大学の法学部生や法科大学院生の研修を受け入れました。後進の育成も大切だと考えていますので、インターンも積極的に受け入れています。
また昔は司法試験に受かると、弁護士・検察官・裁判官のどれかを選択する人がほとんどだったのですが、最近は法律事務所に所属せず、企業内弁護士や、行政の任期付き公務員になるケースもあり、弁護士資格を持っている方の受け入れ先が増えました。様々な形で法に関わる仕事がありますので、ぜひこの業界に足を踏み入れてくれる若い方が増えると嬉しいですね。
編集部 趣味を教えてください。
下山代表 野球をやっています。弁護士会のチームでプレイしているのですが、毎週土曜日の午後に練習しています。夏には合宿もあり、土日フルに練習したりとなかなかハードです(笑)。沖縄などの遠方に試合に行くこともありますよ。野球でケガしない体づくりのために、週に1回ピラティスにも通っています。
あとはピアノ演奏が好きですね。特にジャズが好きで、11月にもライブハウスでのジャズセッションに出演予定です。そのほかにも発表会やライブにもよく出演しています。
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