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日本の技術を守り、世界の住環境を変える。住宅業界のプラットフォーマー 株式会社Lib Workの瀬口社長

日本の技術を守り、世界の住環境を変える。住宅業界のプラットフォーマー 株式会社Lib Workの瀬口社長

瀬口力(せぐちちから):株式会社Lib Work(リブワーク)・代表取締役社長。山鹿市出身。熊本大学大学院法学研究科修了。1997年、父が創業した有限会社瀬口工務店に入社し、1999年に代表取締役社長に就任。その後、株式会社エスケーホームへ社名変更。2015年に福岡証券取引所Q-Boardへ上場を果たす。2018年に「生活創造企業」を目指し株式会社Lib Workへ商号変更。2019年に東京証券取引所マザーズ(現:東証グロース市場)へ上場。子会社であるタクエーホーム株式会社、幸の国木材工業株式会社の代表取締役社長も兼務。

新しいことにチャレンジし、成功体験で全国の工務店を支える

ココクマ編集部(以下、編集部):あらためて現在の事業内容を教えてください。

瀬口力社長(以下、瀬口社長):事業内容は「注文住宅事業」「プラットフォーム事業」「3Dプリンター住宅事業」の3本柱です。注文住宅事業ではWEBやIT技術を駆使し、新たなビジネスモデルで住宅産業にイノベーションを起こすことを追求してきました。土地情報検索サイト「e-土地net」などデジタル集客基盤の構築やYouTubeチャンネル、SNSの活用などWEBマーケティングに力を入れ独自の集客モデルを確立しました。今後ゆるやかに進む住宅市場の縮小への対策や顧客価値観の変化を見据え、マイホームロボ事業・IPライセンス事業・3Dプリンター住宅事業などのマルチプラットフォーム戦略を積極的に展開しています。現在、売上高約160億円、従業員355名(2025年6月時点)の企業へと成長。今年中にはWEB上の総合展示場をローンチ予定です。複数の事業を組み合わせながら、すべてつながっていくクロスセルの構造を構築していこうと考えています。

編集部:「ネット集客で住宅業界の常識を変える」という創業以来の軸はブレないですね。

瀬口社長:従業員4人の小さな工務店から始まり、現場の苦労というのは身に染みてわかっています。特にブランディングには苦労しました。技術力は負けていないのに、大手ハウスメーカーと競合すると、ブランド力でやっぱり負けてしまう。価格が高くても大手ハウスメーカーが選ばれてしまう。あの頃の悔しさが原点になっていると思います。チラシやモデルハウスによる集客が主流で、「インターネットで家が売れるわけがない」と言われた時代から約20年、ずっと可能性を信じてやってきたことが、今の強みに直結していると思います。

編集部:上場も転機だったのでしょうか?

瀬口社長:上場したことでいろんな企業と提携がしやすくなったのは大きいですね。niko and …との共同ブランド「niko and … EDIT HOUSE」や、再春館製薬所さんとの健康をテーマにしたコラボ住宅、帝人さんとの戦略的パートナーシップによる新素材を使った木造住宅「LIVELY VILLA」シリーズなど、異業種コラボを軸に住宅業界では考えられなかった取り組みが次々と生まれ差別化を進めてきました。また、ウッドショックや地震による業者不足など、この業界には外部リスクが多いので、自前のプレカット工場を持ち、給排水工事の許可も自社で取得して、基礎から施工まで自分たちでできる体制を整えてきました。

編集部:新たなチャレンジを続けられていますね。

瀬口社長:私たちは「住宅業界のOS」のような存在を目指しています。例えば北海道の豪雪地帯に、私たちが進出して住宅を建てることが本当に正しいのかというと、それは違うと思っています。その地域ならではのノウハウや工夫が必要で、地元で長年家づくりをしてきた工務店さんにはかないません。ただ、中小の工務店さんには創業当時の私たちと同じように、想いは強くても、リソースが足りずに困っている会社が数多くいらっしゃいます。その方々の後ろ盾として、デジタル技術やAI、3D技術でバックアップして、より良い家づくりにつなげていく。それが僕らの役割だと考えるようになりました。

新しい取り組みを自分たちでまず実践して、それを全国の工務店さんにも届けていく。自社で実践し成功したものを提供していく。だからこそ、住宅事業はこれからもしっかり成長させていくということは変わりません。全国から年間数百社の工務店経営者の方々が山鹿の本社に見学に来られます。話せば話すほど、みなさん本当に家づくりのことを真剣に考えていらっしゃる。同じ志を持った方々の、ちょっとだけ足りない部分を補完できる存在でいたいと思っています。

住宅業界のプラットフォーマーとなり業界を変える

編集部 今まさに展開されているプラットフォーム事業について、もう少し詳しく教えていただけますか?

瀬口社長:ハウステックカンパニーとして、「マイホームロボ事業」や「IPライセンス事業」などの戸建プラットフォーム事業の拡大を推進し、収益構造の多角化を目指しています。

マイホームロボ事業は、AI活用型の住宅プラン提案SaaSサービスです。工務店やビルダーなどの住宅建築・販売を行う事業者向けに、施主の要望アンケートをもとに住宅プランデータベースの中から高精度CGパース・VR・間取りなどの提案資料をAIや条件設定によって検索できるサービスです。1万プラン以上のデータベースを格納しており、すでに200社以上に加盟いただいています。

IPライセンス事業はLib Workの100%出資子会社である(株)リブサービスが担当。(株)アダストリアのスタイルエディトリアルブランド「niko and …」がプロデュースする戸建商品「niko and … EDIT HOUSE(ニコアンドエディットハウス)」のIPライセンス販売を全国のハウスメーカー・工務店を対象に展開しています。これは住宅業界初の試みです。「商標」「意匠」「著作」などの知的財産の使用権を加盟パートナーに販売し、加盟パートナーは独立自営のまま高いデザインの戸建商品、ブランド力、営業ノウハウを活用して販促活動を行うことで、受注アップを目指せる仕組みです。これも現在20社を超える加盟店の方々にご利用いただいています。

編集部:3Dプリンター住宅事業も可能性がありそうですね。

瀬口社長:すでに土を主原料とした3Dプリンター住宅を国内で初めて手がけ、平屋約100平米の規模では国内で初めて最速で完成、土壁の耐震性能は耐震等級3相当で設計し、材料の配合に関する特許も取得しました。海外ではインドネシアの企業に出資して、現地ではモルタルを使った3Dプリンター住宅の建設を今まさに進めています。東南アジアは、気候が温暖で人口も急増していて住宅が圧倒的に足りていないんですよ。インドネシアは今2億8000万人ですが、1人当たりの居住スペースがたった7平米しかない。この住環境の課題に、先進技術を持つ僕らが取り組むことは、地球規模の社会課題解決につながると思っています。現地のデベロッパーとも話が進んでいて、将来的には年間何千棟単位での建築も視野に入れています。今後はマレーシア、さらには将来的にアフリカも視野に入れています。

国内では今年中に、ネット上に総合展示場をつくる新しい取り組みをまず熊本でローンチする予定です。モデルハウスを建てるよりも圧倒的にコストが低く、VRで分かりやすく、夜中でも家から検討できる。小さな工務店は必要な分だけ従量課金で参加できるので、大手も中小も同じ土俵で戦える場をつくりたいと思っています。

住宅業界のデジタル化はまだまだ遅れているけれど、だからこそ僕らがやる意義があります。「住宅業界のOS」として、日本そして世界の住環境を変えていきたいと思っています。

100人の社長を育てる

編集部:事業の幅がどんどん広がっていく中で、どんな人材が必要になるのでしょうか?

瀬口社長:一番必要なのは、「ゼロから1を生み出せる人」ですね。通常の準備作業はもう1〜2年もすればAIが全部やってくれる時代が来ると思っていて、今も社内でかなり実践していて精度が高まっています。5年以内には中国のロボットが木材を運んでいるような世界が来るかもしれない。そうなったときに価値を持つのは、そもそも新しいことを構想できる空想力じゃないかと思っています。

あとはコミュニケーション能力。そこはまだAIには届かない部分ですから。建築の経験がなくても全然かまいません。例えば、車の開発などプロダクトをつくってきた方、製薬業界でサービスの新規開拓をしてきた方、業界は違ってもゼロイチをやってきた方というのは、すごく面白いと思っています。実際、SaaSの営業やIPライセンスの拡販など、他業界での経験がダイレクトに活きるポジションもたくさんあります。

編集部:組織としての具体的な取り組みについても教えてください。

瀬口社長:来期から「社長塾」を始めようと考えています。管理職の研修の中で、マネジメントの知識が足りないという声が上がったので、じゃあ僕が教えようと。月1回、管理職のメンバーに対して、マーケティングとは何か、財務諸表の読み方、事業計画の立て方といった、社長になるためのエッセンスを伝えていく場をつくります。今の事業領域の中だけで考えていると発想が狭くなってしまうので、幅広い知識を与えることで、ゼロイチのアイデアが生まれてくるような環境をつくりたいと思っているんです。将来的には次世代の管理職候補にも参加してもらおうと考えています。

私たちのビジョンの中に「100人の社長を育てる」という目標があります。新しい事業を生み出して、その会社の社長を任せていく。そういうキャリアパスが実現できる会社にしていきたいんですよね。今ようやく1人誕生したところなので、あと99人、これから作っていかなければいけない(笑)。さまざまな事業を生み出しながら、一緒に挑戦してくれる仲間をどんどん増やしていきたいです。地域の技術力ある工務店を守りながら、世界中の人々の住環境を豊かにするという大きな目標に向かって、夢を持って走れる人と一緒に働きたいと思っています。ここは面白い事業がぼこぼこ生まれてくる会社ですから、ぜひそのど真ん中で一緒に挑戦してほしいですね。

リージョナルキャリア熊本では、株式会社Lib Workの求人情報を掲載中です。ぜひご覧ください。

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