熊本の未来をつくる経営者
人生100年時代に「健康と笑顔」を届ける。三方良しの経営で熊本から世界へ挑む、株式会社えがおホールディングスの北野社長
北野忠男(きたの ただお):株式会社えがおホールディングス代表取締役会長兼社長。熊本市出身。1990年に株式会社ロフティ(現・えがお)を設立。2000年代に入り、黒酢・鮫肝油を中心とした健康食品を主力商品として投入し、事業を急成長させる。2008年に社名を株式会社えがおへ変更。2014年に熊本市東区に新社屋を竣工・移転。2015年にグループ再編を経て株式会社えがおホールディングスを設立。2022年に現職の代表取締役会長兼社長に就任、現在に至る。
創業の原点から築いた「三方よし」の経営哲学
ココクマ編集部(以下 編集部):創業からの歩みと事業の特色についてお聞かせください。
北野忠男社長(以下 北野社長):創業以来36年間、一貫して大切にしてきたのは「人として正しいかどうか」という判断軸です。売上はもちろん大切ですが、それはあくまでもお客様からの通信簿。当社の理念は「世のため、人のための経営を行い、社会から必要とされる企業であり続けること」。この言葉は、経営のあらゆる場面で羅針盤になってきました。現在の主力事業は健康食品・サプリメントを通信販売でお届けするヘルスケア事業です。看板商品の「えがおの黒酢シリーズ」と「えがおの肝油 鮫珠」はそれぞれ通販市場で売上日本一を継続しており、黒酢シリーズは累計販売数が1億袋を突破しました。熊本の小さなアパートの一室から仲間と立ち上げた会社が、今や全国のお客様に支えられる規模に成長できたことは、本当に感謝しかないと考えています。

編集部:「お客様との長期的な関係性」を大切にされていると伺っていますが…。
北野社長:私たちが大切にしているのは、一度ご縁をいただいたお客様と「一生お付き合いしていく」という姿勢です。商品をお届けして終わりではなく、お客様の人生に寄り添い続けることが私たちの使命だと思っています。実際、創業当初から商品を飲み続けてくださっているお客様がたくさんいらっしゃいます。当時60代だった方が今は70代・80代になられているケースも多く、お客様と一緒に年を重ねてきた実感があります。リピート率が高いということは、それだけお客様の健康と笑顔を支えてきたということでもある。その事実が私たちの誇りです。
だからこそ目指してきたのは「三方良し」の精神です。お客様の満足、社員の物心両面の幸せ、そして社会への貢献、この三つを同時に実現することです。どれか一つが欠けても、長く続く会社にはなれないと思っています。この「三方良し」を経営の中心に置き、ブレずにやってきたからこそ、今のご縁をいただけているのだと確信しています。
1000万人のお客様に健康を届ける。日本から世界へ広がる「えがお」のビジョン。
編集部:今後の事業展開やビジョンについて教えてください。
北野社長:私たちが目指しているのは、「世界の人々に健康と笑顔を創造する」という理念の実現です。人生100年時代を迎え、健康への意識は世代を超えて高まっています。予防医療への関心も高まり、「治療より予防」という考え方がいよいよ社会に根付いてきました。私たちはずっとそのど真ん中にいる会社だと思っています。豊かになればなるほど、人は健康や美に投資するようになる。その流れに私たちの事業はしっかりフィットしていると感じています。

日本は今、世界で最も速いスピードで高齢化が進んでいます。これは社会的な課題ですが、同時に私たちが貢献できる大きなフィールドでもあるわけです。高齢者の方が病気をしない体づくりを支援するのはもちろんですが、40代・50代の方にも、若い時から健康意識を持っていただきたい。そのためにサプリメントに加え、「健康」と「美」に関わるべく、事業領域を拡げてきました。キッズからシニアまで、人生のあらゆるステージで健康を支えられる企業でありたい。それが今の正直な想いです。
私の心の中では「1000万人のお客様に健康をお届けする」という大きな目標があります。1000万人のお客様に私たちの商品を利用いただけたら、日本全体の健康に対して本当に大きなインパクトをもたらせることができると考えています。まだ妄想の段階かもしれませんが、そのくらい大きな志を持って挑戦し続けることが大事だと思っています。
編集部:それはインパクトが大きいですね。
北野社長:日本が先進国の中で最も早く超高齢社会に突入しているということは、逆にいえば世界に先駆けてそのモデルを示せるチャンスでもあります。日本で築いてきた安全性・有効性・信頼という基準を大切にしながら、その知見を国内外に活かして、より多くの人の健康と笑顔に貢献していきたいと考えています。日本モデルが世界のスタンダードになる日を夢見ながら、地道に挑戦を続けていきます。
また、100年続く企業を目指すと言う人もいますが、私は「常にお客様から必要とされる企業であり続けること」の方が大事だと思っています。100年続くのは目標ではなく、結果です。お客様に真の価値を提供し続けることができれば、自然と長く続く会社になるはずです。そのためにも、業績をしっかり上げて、社員への還元も、社会への投資も、両方やっていく。決めたことは必ずやり遂げる、というコミットメントが経営の大原則だと考えています。
「感謝」と「利他の心」が育む、えがおの組織文化と求める人物像
編集部:社員の方々への思いや、組織文化についてお聞かせください。
北野社長:私が最も大切にしている言葉は「感謝」です。今日の「えがお」があるのは、お客様をはじめ、共に働く仲間、家族、多くの人の支えがあってこそです。「えがおマインド」と社内では呼んでいますが、その本質は感謝であり、親孝行の精神であり、利他の心です。なぜ働くのかを若いスタッフに聞くと、目的目標がない人もいます。そういう人には「親孝行したいでしょう?だったら仕事の力をつけて、それを実現しなさい」と伝えています。働く目的の出発点は、自分のためでも家族のためでも構わない。でも働き続けながら気づいていくんです。自分だけじゃなくて、お客様のため、社会のためにという気持ちが自然と芽生えてくる。そういう成長の場をつくることが、経営者としての私の役割だと思っています。

社員の幸せについては「物心両面」という考え方を大切にしています。経済的な豊かさ(物)と、やりがいや働きがいといった心の充実(心)、その両方を実現することが働く目的だと思っています。ただ利他の心だけでは、自分自身が疲弊してしまう。だから自分自身も大切にしながら、相手のためにも行動できる…そのバランスをいつも意識してほしいと伝えています。良い環境を作れば、社員はポテンシャルを発揮してくれる。でも環境があるだけでは成果は出ない。環境を作った上で、成果を出す仕組みも一緒に整えていくことが重要で、それが今まさに私が取り組んでいることでもあります。
編集部:社内での具体的な取り組みについても教えてください。
北野社長:理念研修を全社員に実施しています。管理職がしっかりと理念を体現して、それを部下へと浸透させていく——思いとスキルの両輪を回していく仕組みです。また、社内では表彰制度も設けており、業績だけでなく、理念を体現して周囲に良い影響を与えた社員を称える賞もあります。「いつもありがとう賞」は部門を超えた協力に対して贈るもので、普段なかなか言えない感謝の言葉を形にする大切な機会になっています。さらに、女性が多い職場として、学童保育を社内で運営したり、産休・育休が取りやすい雰囲気を整えたりと、長く働き続けられる環境づくりにも力を入れています。
編集部:どのような方と一緒に働きたいと思っていますか?
北野社長:「チャレンジ精神」「前向きさ」「素直さ」—この三つが揃っている人なら、可能性は無限大だと思っています。私自身、お金も学歴もないところから始めましたが、「成功するまでやる人に、失敗はない」という信念でここまでやってきました。地頭の良さも大事ですが、それ以上に大切なのは素直さと前向きさです。どんな優秀な人材でも、素直じゃないと成長できません。逆に素直で前向きな人は、必ず力をつけていける。新卒の場合はしっかりとステップを踏みながら「守・破・離」の守の部分をしっかり教えていきますし、実際に新卒プロパーで部長・課長に育ってくれたスタッフもいます。それが本当に嬉しいですね。
そして何より、えがおの経営理念に共感してくれる方と一緒に働きたいです。常に自分より相手のことを考えて行動できる。そういう利他の心を持った人が、えがおでの仕事を通じて自分自身の成長や自己実現を感じてくれるような会社でありたいと思っています。お客様の健康と笑顔をつくることで、自分自身の物心両面の幸せも実現できる——そういう循環を、一緒につくっていける方に来ていただきたいと思っています。経営理念の実現が自分の幸せと一致する、そんな方との出会いを心待ちにしています。
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