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睡眠業界にイノベーションを起こす 熊本発のベンチャー企業  ムーンムーン株式会社の竹田社長

睡眠業界にイノベーションを起こす 熊本発のベンチャー企業 ムーンムーン株式会社の竹田社長

竹田浩一(たけだこういち):ムーンムーン株式会社・代表取締役。熊本県出身。熊本工業高校、九州ルーテル学院大学卒業。大学在学中よりインターネットを使ったコンテンツ企画、販売ビジネスを手掛ける。2006年、大学卒業と同時に法人化。2011年、自身が悩みを抱えていた睡眠障害を劇的に改善してくれる商品と出会ったことで、睡眠専門会社の創業を決意。ムーンムーン株式会社設立と同時に、代表取締役社長に就任。

自分自身の睡眠障害から快眠グッズブランドを展開

ココクマ編集部(以下、編集部) 事業内容について教えてください。

竹田代表取締役(以下、竹田代表) 「中々寝付けない」「夜中に何度も目を覚ます」など、日本人の3人に1人は睡眠トラブルを抱えていると言われています。私たちは「世界の睡眠の悩みを解決し、パフォーマンスを上げる」という理念のもと、睡眠に関連する商品の企画から販売、サポートを行っています。光目覚まし時計の「inti4」、横向き寝専用枕「YOKONE3」、高機能マットレスの定額制サービスなどの商品を通して、世界中の方々の睡眠の悩みを解決していくことが私たちの使命だと考えています。本社は熊本ですが、東京とニューヨークに拠点を構えているのも、世界を視野に入れた事業展開を構想しているためです。

編集部 創業されたきっかけは何だったのですか?

竹田代表 私自身が睡眠障害に悩まされていたのです。小学生の頃から、布団に入っても2~3時間寝付けないのはざらで、夜中に何度も目を覚まし、朝起きることができなかったのです。快眠グッズに費やした費用は20年間で100万円以上。為すすべなしと諦めていた時に、出会ったのが光目覚まし時計。試してみると驚くほど深い眠りと爽快な朝を迎えることができ、幼いころから抱えていた悩みを一瞬で解決できたのです。

実はその当時、オークションでの物販やネット店舗の運営、動画制作などを手掛けている会社を経営していました。お金は稼げるけど、心底やりたいことでもない…。ずっとやりたいことを探していた時、これだと思えたのです。私のように睡眠で悩んでいる人に、光で目覚める素晴らしさを広めたい!と、2011年にムーンムーン株式会社を設立しました。

「非常識」を「常識」に。睡眠業界にイノベーションを起こす

編集部 創業時の商品開発には苦労されたとも聞いております。

竹田代表 「目覚まし時計に光を付けるだけだから、期間も費用もかからないだろう」と高を括っていたが苦労の連続でした。モノづくりは素人だったので、いくつも壁にぶつかりましたが、試行錯誤の末,完成したのが初代光の目覚まし時計である「OKIRO(オキロー)」です。光目覚まし時計を使用して悩みが改善された私自身の実体験と、世の中で困っている人をなんとかしたい。という強い想いだけで突き進んだ1年半でした。

2012年8月から販売開始、楽天の目覚まし時計部門で連続1位を獲得。テレビ・雑誌を始めとするメディアに多くとりあげていただき販売は順調。知名度は上がりましたが、日本でしか通用しないネーミングも変更、改良を重ね4代目となる光目覚まし時計「inti4(インティーフォー)」をリリースしました。

編集部 光の目覚ましはどのような仕組みになっているのですか?

竹田代表 「inti4(インティーフォー)」は高照度LEDを使用しており、セットした時間に合わせて朝日と同量の光(20,000ルクス)を発する仕組みになっています。日の出の様に徐々に明るくすることで快適な目覚めを実現することができます。朝明るい光を浴びることで、目覚めを促す脳内物質「セロトニン」が活性化され、暗くなるとセラトニンは睡眠を促す「メラトニン」に変化します。この繰り返しによって体内時計がリセットされ、脳と体が健康な状態へと導かれるのです。

編集部 睡眠業界の市場規模はどれくらいですか?

竹田代表 快眠グッズや寝具類の世界市場は4兆円規模だと言われています。しかし、100年以上マットレスや布団を売って終わりというビジネスモデルは変わっていないのです。現時点では睡眠に投資される方はごく一部、ただしっかり寝る事で仕事の質も変わるとは誰でもご存知の事。寝ることの価値や睡眠によるパワーをしっかり理解してもらうことで、お金を払ってでも睡眠の質を変えたいという人は増えてくるのではないかと思います。

編集部 今後のビジョンを教えて下さい

竹田代表 以前は目指せ売上1兆円を掲げていましたが、現在は売上げではなく睡眠業界にイノベーションを起こすことを目標に置いています。尊敬する経営者の方から「目先の10億円を追うな、将来の1000億円のために今何をするかが大切。あなたがやっているのは小売り。そこからイノベーションは起こらない」と指摘されたのです。自分が働く意味は?この会社の存在理由は?考えましたね・・・。睡眠をビジネスにしようと決めた時の熱い想いが、いつの間にか目先の売上げ、小売りに変わってしまったと気づくことが出来た良い機会でした。

3~5年後には睡眠研究所を立ちあげたいですね。人は何故寝るのか?も解明されていませんし。雑に睡眠を扱っている人が睡眠の大切さに目を向けてくれることが今の所のゴールです。業界も独特の風習がありますが、私自身がハブとなって消費者にとって最適な商品を創り出していけたらと考えています。睡眠業界全体でシンプルに情報発信を行っていくことで、睡眠の大切さをより多くの方に知っていただくことができると思っています。

 面白い仕事・良い仕事を創りだすためのコミュニケーション・交流の場を大事に!

編集部 ニューヨークのカフェバーのようなオフィスですね

竹田代表 ご来社頂く方からの反応は良いですね。「いい仕事をするにはチームプレイやコミュニケーションが大切だ」と社員には伝えています。社員はもちろん、社外の方ともお互いの交流の場にしたいと考えこのスペースを作りました。起業したい大学生との勉強会やスタッフの友人同士の集まりなど社内外の交流に使っていただいています。夏休みは子供を連れてくる社員もいます。社内で宿題をしたり、お母さんの仕事を手伝ったりと自由に使ってもらっています。

以前は、場所にかけるコストは無駄だと感じていました。しかし、マイクロソフトの米国本社のオフィス環境を見て考えが変わりましたね。普通に子供はいるし、フリードリンクやフリーフードなど、社員の働きやすさを追求している感じがあって…。あまり細かいことは気にせず自由にした方がよい発想に繋がるのではと考え、昨年4月にここに移転しました。

編集部 残業もないと伺いましたが…

竹田代表 睡眠を事業としている会社の社員として、仕事は定時で終わらせ、早寝早起き・規則正しい生活を心がけるをモットーにしています。昨年の11月からは7時間勤務にもチャレンジ。また、以前から月5冊本を読むことを目標にしてきましたが、こちらから言わなくても勉強してくれるようにはなりました。子供の授業参観やイベントには自由に出ていいと言っています。「睡眠にイノベーションを起こす」という軸がぶれていなければ、極端な話、会社に来なくてもいいとも考えています。

編集部 採用にも積極的だとか?

竹田代表 今年は新卒を2名採用しました。うち1名は埼玉県出身で熊本には縁もゆかりもないのですが、「睡眠」を事業にしているベンチャーに興味がわき応募してきたのです。しかも大手企業の内定を辞退して。非常に勉強熱心で意欲のある子なんです。企業として、面白いことに取り組み、発信できていればどこからでも優秀な人材は集めることができると改めて感じました。現在はWEBディレクターも募集しています。

一緒に働くのであれば、チャレンジ精神があり、勉強熱心な人に来て欲しいですね。本を読む、積極的に勉強会に参加するなど、新しい情報を自ら取りに行ってくれる人が理想です。

編集部 休日はどのように過ごされていますか?

竹田代表 週末は家族と出かけることが多いですね。特に最新スポットなどには積極的に行きますね。人の集まる話題の場所には何かしらの理由があると思うのです。経営者としての感度を高める意味でも刺激がもらえる場所に行くようにしています。去年は家族でLAに行きましたし、現代美術館など熊本は行き過ぎていて…。阿蘇・火山博物館や草千里など定番の観光スポットにも足を運びます。

それと、昨年社会人サッカーチームをつくりました。結構ガチで毎週日曜日の朝7時から練習してます。現在は社会人3部リーグなのですが2部リーグ昇格を目標にしています。性格的には一つの事を深堀するタイプなので、サッカーができなくなったらゴルフでもしようかと…。

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