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日本の儀礼文化を残すために、常に変革・チャレンジを続ける業界トップランナー  株式会社ビューティ花壇の三島社長

日本の儀礼文化を残すために、常に変革・チャレンジを続ける業界トップランナー  株式会社ビューティ花壇の三島社長

三島美佐夫(みしまみさお):株式会社ビューティ花壇・代表取締役社長。九州学院高校、拓殖大学を卒業。1974年熊本市にて「生花店」を創業、1997年に同社の前身である(有)ビューティ花壇を設立、代表取締役に就任。2000年に(株)ビューティ花壇へ組織変更。2006年に東証マザーズへ上場後、2016年には東証第二部へ市場変更。

生花祭壇を強みに業界初の上場を果たす

ココクマ編集部(以下、編集部) 事業内容を教えて下さい。

三島美佐夫社長(以下、三島社長) 当社は生花祭壇事業・ブライダル装花事業・生花卸売事業の3つの事業を中心に、花卉の生産から仲卸物流・小売までの総合フラワービジネスを展開しています。2019年6月期の連結売上は約58億7千万円。営業拠点は東京本部を始め6支店・12営業所を全国に展開しています。昨年は1年間で1支店・4営業所(岐阜支店、仙南営業所、宝塚営業所、北九州営業所、上田営業所)を新たに開設しました。

当社の特色でもある生花祭壇事業の事業単体での売上高は33億7千万円と、グループ売上高の約6割を占めており、業界でのトップクラスの実績です。ブライダル装花事業はグループ会社の㈱One Flowerが展開しており、主に結婚式場の生花商品の制作・設営までのサービス提供のほか、大型商業施設への出店にも取り組んでいます。生花卸売事業は2016年よりグループ会社のマイ・サクセス㈱に集約し、自社を含め全国の葬儀関連会社や生花小売店に卸売販売を行っています。全国各地にもつ物流拠点と独自の調達ルートにより安価でスピーディーな仕入れが可能となり、他事業へも相乗効果を生み出しています。また3つのコア事業のほかシステム開発や冠婚葬祭事業、就労継続支援事業にも取り組み、幅広く事業展開を行っています。

2006年には業界で初めて東証マザーズに上場、2016年には東証第二部へと市場を変更しました。当社の強みである技術力や調達力の根底には、上場企業としてのスケールメリットがあると思います。今後も葬儀、結婚式など人生の節目における儀式で花を使う儀礼文化を継承すべく、花卉業界のリーディングカンパニーとして成長を続けていきます。

編集部 生花祭壇に特化するようになった経緯を教えて下さい。

三島社長 普通の就職をしたくなかったんですよ。大学卒業後はアルバイトで資金を貯めながら色々模索してましたね・・・(笑)。1974年に生花の卸売を主事業とした個人商店を立ち上げました。ただ、店舗が人の集まる商店街から離れていたため売上が伸びず、移動販売をしながら何とかやっている状態でした。私の実家は葬儀屋なのですが、丁度その頃から生花祭壇の需要が少しずつ出始めてきたのです。現在では生花祭壇はポピュラーになっていますが、それまでは造花や生花であっても蓮(ハス)を祭壇に沿える程度だったのです。創業のタイミングと生花祭壇が増えていく時期が重なり、近辺の葬儀屋さんからも依頼をいただけるようになったことから、生花祭壇に活路を見出し、創業してすぐに葬儀関係専業の花屋へと切り替えました。店舗を構えている花屋さんでは多品種を少量しか在庫として持てないため葬儀に対応できないケースが多いところ、当社は、菊などメインに使用されることが多い少品種を大量に確保しておき、急な葬儀にも対応できるようにしたのです。

当初は発注された数の花籠をあらかじめ準備して設置していたのですが、葬儀場によって祭壇の規格が違うため、用意していた花籠では花が被って綺麗に見えなくなってしまうこともありました。そこで、生花のまま現場に持って行き、現場で花を挿すようにしたところ、大変好評で依頼も増えていったのです。現在の芸術的なデザインや色彩の美しさはこの頃から蓄積してきた技術力の結晶で、当社がオリジナルで編み出したものです。急な葬儀にも対応できる機動力と技術力が認められ、熊本県内から九州一円に広がり、全国から仕事をいただけるようになりました。関東では社葬なども数多く手掛け、大規模な生花祭壇に対するノウハウも事業の基盤となっています。

原価率の安定のため、花卉生産や物流を強化

編集部 花卉栽培にも取り組まれているのですね

三島社長 元々中国の青島でスタートし、2016年に㈱アグリフラワーを設立、千葉県成田市に場所を移して、原価率を一定にできるような生産方式を模索しているところです。また、パテント品種の開発などにも取り組んでいます。生産拠点に関しては、国内外でスピード感を持って3年以内に整備したいと思っています。

編集部 栽培から携わられるのは何故ですか?

三島社長 原価率の安定と収益性の向上が狙いです。葬儀に必要な生花は輪菊やスプレーマムなどの少品種で大量に仕入れる必要があるため、物量の確保と物流システムの構築の強化がカギとなるのです。現在、グループ会社のマイ・サクセス㈱と当社の物流事業を統合し、最盛期の花をバランスよく仕入れようと全国各地に物流拠点を展開しています。

市場流通は相場ですので原価率が一定しません。そこで自社生産に加え、委託生産の拡大にも着手しました。生花祭壇用の花卉の規格(長さ・品種・品質など)を設定して、必要なモノを必要な量だけ安定的に作ってもらう取り組みです。規格化によりロスや現場作業の軽減につながるとともに、生産者の方にとっても経営が安定するなどのメリットも大きいと思います。

また、当社で設定した、生花祭壇用の花卉の規格を業界のスタンダードにすることができれば、自社で調達のためだけではなく、業界全体として原価率を安定させることもできるのではと考えています。

編集部 業界の底上げにも貢献されるのですね

三島社長 そのためにも、当社の技術力やノウハウを公開していこうとも考えています。

編集部 貴社の最大の強みですよね?

三島社長 こういう時だからこそ、企業間の競争ではなく、業界全体で連携しなければならないと考えています。

少子化や晩婚化、未婚率上昇、人間関係の希薄化、経済的状況などさまざまな社会的背景によって「結婚式離れ」「葬儀離れ」が進んでいます。私は冠婚葬祭という日本に受け継がれてきた大切な儀礼文化を残したい。また、セレモニーには「花」がわき役として常に支えているという文化を残したいと願っています。

編集部 素晴らしいですね

三島社長 当社の使命は「技術者を育て、技術を継承する」ですから、葬儀の祭壇空間を生花で演出する「技術認定制度」を独自で設け、多様なニーズに対応できる人材を育成することにこだわっています。同業者同士で垣根を無くして技術レベルや認識を合わせていくことで、お互いにメリットが生まれるのではないかと思います。当社の技術者研修に参加する・・・一定期間技術者を派遣する・・・など、やり方はいくつもあります。同業者同士協力して適正な人材レベルをキープできれば、業界品質も維持できるし、お客様に対してもお返しができると考えています。

柔軟な発想で新しい文化の創出へ挑戦を続ける

編集部 新しいことにどんどんチャレンジされますね

三島社長 恐らく、20年後には私たちの業界も集約化が進むと思うんですね。ですから、利益を生む中核事業への投資はもちろん、これまでに培った経験を生かし周辺事業に進出したいと考えています。

例えば、セレモニー以外の新しい花卉販売ルートの開拓など・・・。花屋さん単体ではなく、「本×花」「カフェ×花」など、専門業種と連携して相乗効果を出せるような組み合わせを模索していきたいと思います。

積極的に挑戦できる環境にあることを周囲の皆さまに感謝しつつ、今後も誠実に取り組んでいきます。

編集部 社内環境の整備はいかがですか?

三島社長 5月まではコロナ対策としてリモートワークを取り入れていましたが、今後は当人の裁量に合わせて継続していきます。オペレーターや一般社員は可能な限りリモートワークでも問題ありません。ご家庭に高齢のご両親がいらっしゃる社員からは、在宅勤務はありがたいという声もありました。会社としても社員にとっても良い形の働き方を推進していきたいですね。

編集部 求める人物像は?

三島社長 クリエイティブ思考で新しい感覚の方を求めています。どうしても長年冠婚葬祭に携わっていると、固定観念に囚われてしまう部分もあるのです。例えば、現在関東の生花祭壇に胡蝶蘭が多く使われているのですが、仕掛けたのは当社なのです。当時、関東ではカトレアが主流だったところ、社葬など大規模な葬儀を数多く担当し、胡蝶蘭を多用した生花祭壇を徹底的にやってきた結果、胡蝶蘭の使用が一般的になったのです。

このように、弊社のDNAにはパイオニア精神が刻まれていると思っています。今後は、セレモニーが簡略化される中、パテント品種の開発や、企画、葬儀・ブライダルにおけるデザインや花の種類、色合い…事業の柱となるような新しいアイデアを生み出す必要があると考えています。生花祭壇における胡蝶蘭に代わるような新しい文化を生み出し、広げていきたいですね。儀礼文化を継承していく中でも、ブームや時代は変化していきますから、柔軟な発想でアップデートさせていきたいです。

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