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TSMC熊本工場(JASM)、熊本県内に第2工場建設決定!
2024年2月24日に開所式を終え、今年の10月~12月には量産開始予定を控えているTSMC熊本工場(JASM)。先月新たに、第1工場と同じ菊陽町へ第2工場の建設も発表されるなど、県内で大きな話題となっています。TSMC熊本工場(JASM)は、中国、米国に次ぐ3カ国目の海外工場となります。
そこで今回は、最近のTSMC関連の県内ニュースについてまとめてみました。
第2工場について
2024年2月に開所した第1工場と県内に建設を発表した第2工場を合わせ、投資額は約3兆円となる見通しで、日本政府が約1兆2千億円を補助することになっています。TSMCとソニーセミコンダクタソリューションズ、デンソーに加え、新たにトヨタ自動車がJASMに出資することが決まりました。雇用はというと、第1工場と第2工場を合わせて3,400人以上が見込まれています。
熊本県内に第2工場の建設を決定した理由として、日本政府や熊本県によるサポート、建設工事を含めた日本のスピード感、優秀な素材・装置メーカーの存在、質の高い人材・インフラなどが挙げられています。
半導体はあらゆる分野に不可欠で、様々な電子機器に使用されており、欠かせないものであることから「産業のコメ」ともいわれています。世界規模でのデジタル化の加速や、電気自動車(EV)、人工知能へ向け、長期的に半導体の需要が増えると予測されています。
TSMC熊本半導体工場(JASM)は、第1工場では2024年末に量産開始を予定しており、第2工場では2024年末までの着工、2027年10~12月の出荷開始を目指しています。第2工場の建設により、自動車や産業、民生などのより幅広い用途へ向けた生産が可能になると見込まれています。
TSMC熊本工場の概要
熊本県内の動向について
半導体産業の集積により、地域に雇用が生まれ、賃金が上がる効果が出ているとの見方もあることから、今後ますますの人材確保が必要となることが予想されています。
菊陽町の新工場にも台湾から約300人の技術者が順次派遣されていますが、その家族は約300人で、うち半数はその子ども達と予想されています。これにより、台湾からの赴任者をはじめとする従業員と、家族の住居環境や教育環境の整備が必要とされており、県内の不動産各社のマンションなどの建設ラッシュが加速しています。
また、熊本インターナショナルスクールが、同市東区に新校舎を建設、2024年4月から中等部を設立するなど、台湾から来る子どもの多くを受け入れ小学部と中等部の授業を始めることなどを予定しています。
熊本が世界に誇る宝である地下水をはじめとする水資源について、県内では地下水の保全や、工場の排水への関心が高まっています。
これに対して県は、水質汚濁防止法よりも厳しい排水基準を設けており、工場内で排水を基準値以下まで処理した上で下水道に流す計画としているそうです。また、TSMC熊本半導体工場(JASM)は、水処理施設を公開し、水のリサイクル率は75%であることなどについても説明を行うなど、環境にやさしい半導体工場を目指しています。
これらのことから、県内には雇用を含めた地域経済活性化への期待がますます高まっています。今後もTSMC熊本半導体工場(JASM)の動向について注目していこうと思います。
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