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「水道からミネラルウォーター」熊本自慢の水資源とは
突然ですが、みなさんは熊本にどんなイメージをお持ちですか?古来名称の「肥後国」から「肥の国」と呼ばれていたこと、また阿蘇山という火山を擁することなどから、よく「火の国」と称される熊本ではありますが、実は「水の国」でもあります。
水道からミネラルウォーター
(公社)日本水道協会のデータによる「上水道への地下水使用割合」を見てみると、その割合は全国で2位!特に熊本市とその近辺の市町村では、水道水をほぼ100%地下水で賄っています。(全国平均は20%程度。)
熊本市の人口は約74万人。そのすべてを地下水で賄っているなんて驚きですよね。人口50万人以上の都市では、全国で熊本市だけ。世界的に見ても稀有な地域なのだそうです。
実際に熊本の人はよく、「水道からミネラルウォーター」と県外の人に自慢します。都市部なのに水道水がそのまま飲めるほど綺麗だなんて、ほかの都市部に住んでいる人からすると考えられないですよね。都市部ではコンビニや自販機でお水を買うことが当たり前ですが、熊本の人にとってはあまり馴染みがなく、「水を買うなんてもったいない!」という人も多いようです。
「水の国」が生まれたワケ
熊本が「水の国」と呼ばれる理由として、熊本が全国的に見ても降水量の多い地域であることと、阿蘇山が大きく関係しています。太古の昔、27万年前~9万年前に阿蘇山は4度に渡って大規模噴火を起こしました。その際に発生した火山灰によってできた水はけの良い台地が、水がめのような役割を果たしているのです。
そうして蓄えられた豊富な水資源が、熊本市内の全113本の井戸から家庭の水道水へ配水されています。この中には「自噴井戸」というとても珍しい井戸があり、この「自噴井戸」1本で熊本市民6万人分の生活水を賄えるのだとか。
阿蘇外輪で降った雨水が熊本市で地下水として湧き上がるまで、約20年の歳月をかけて磨かれながら運ばれるのだそうです。そのため、大地の栄養分であるミネラル分や炭酸分がバランスよく溶け込み、おいしく体にやさしい天然水になるんですね。
熊本ならでは!贅沢なお水の使い方
また、熊本県内には水源が多数点在しており、地域によっては湧き水を直接汲みに行く家庭もあります。湧きたてのお水は格別に美味しく、そのお水でお米を炊いたり食事を作ったりと、とても贅沢なお水の使い方ができるのも熊本ならでは。「熊本のお水に惹かれた」という移住者の方も多く、朝からお水を汲みに行って、そのお水でコーヒーを淹れるのが楽しみという方もいらっしゃるようです。
水は日々の生活に直結しているものだからこそ、こだわる人も多いと思います。
「水道からミネラルウォーター」の出る暮らし、みなさんもぜひ体感してみてくださいね。