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熊本県内の渋滞解消へ期待!変わりゆく県内交通インフラ事情
まもなく訪れるゴールデンウィーク。長期休暇を利用して旅行や帰省を計画されている方も多いのではないでしょうか。昨今の熊本県では、新たな道路の開通など、さまざまな交通インフラの整備が進んでいます。
そこで今回は、久しぶりに熊本に帰省する方へ向け、熊本県の最新交通インフラ事情をお伝えいたします。
熊本西環状道路
熊本西環状道路は、南区砂原町と北区下硯川町を結ぶ約12kmの自動車専用道路。インターチェンジは、福岡方面から順に下硯川、和泉、花園、池上熊本駅、城山(仮)、砂原(仮)の6か所となっています。
この路線は、熊本環状道路の一部であり、都心部に集中する自動車などの交通を効率的に分散することで、熊本市西部地域の利便性を向上しながら、慢性的な県内の道路渋滞の解消を目的としています。なお、道路全体の完成時期は現段階では未定とされています。
(画像引用:熊本市公式HP)
現段階で既に開通しているのは、「花園IC~下硯川IC」の約4km(2017年3月開通)。
現在整備中の熊本西環状道路(池上工区)については、橋梁やトンネルなどの大型構造物が完成。これにより、砂原四方寄線(池上 熊本駅IC~花園IC)4.6kmにおける開通時期は、2025年秋の見通しとなっています(2025年4月現在)。
この区間が開通すると、熊本西環状道路の約3分の2が完成ということになります。あわせて、池上熊本駅インターを出て熊本駅方に向かう約1キロの道路についても、同時期に開通する予定となっています。
また、熊本西環状道路と都市計画道路野口島崎線(通称・西廻りバイパス)を接続する道路の整備も進んでいます。
JR豊肥線・菊陽町の新駅
TSMCの進出により需要が増えた、JR豊肥線の菊陽町に新駅の建設が予定されています。場所は、豊肥線三里木駅と原水駅の間で、開業予定は2029年春以降を予定されています。
新駅の建設予定地の周辺には、大きな公園や温泉施設などがあり、菊陽町の近年の人口増加を受け、1日900人ほどの利用が見込まれています。新駅の開業により、問題視されている周辺道路の渋滞緩和も期待されています。
既に開発が進んでいる南側に対し、今後は北側の開発が予定されています。この駅は、特にTSMCを始めとする半導体関連企業へ通勤する方々の利用が見込まれ、交通ターミナル的な役割も担う予定となっています。
路面電車の延伸
熊本市は市東部で路面電車の延伸を予定、開業時期は2031年度とされています。延伸区間は、熊本市東区の健軍町電停から市民病院前までの約1.6キロです。
(画像引用:熊本市公式HP)
市民病院付近のイメージ図
(画像引用:熊本市公式HP)
路面電車の延伸によって1日あたり約2,300人の利用者増が見込まれていることから、自家用車から公共交通への転換や、区役所などの公共施設や各種商業施設、医療機関、学校などへの、さらなるアクセス性の向上や渋滞緩和への効果などが期待されています。また、通勤ピーク時間帯の市民病院から熊本市役所までの移動時間を比較した場合、自動車で約55分の所を、市電を利用することで約35分となり、20分程度の時間短縮効果が得られるとのことでした。
県内の最新交通インフラ事情はいかがでしたでしょうか。今後、県内がますます便利で暮らしやすい街になることに期待します。