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テクノロジーと熊本愛で熊本を日本一安全な街にする株式会社キューネットの西川社長

テクノロジーと熊本愛で熊本を日本一安全な街にする株式会社キューネットの西川社長

西川尚希(にしかわなおき):株式会社キューネット・代表取締役社長。熊本市出身。カリフォルニアルースラン大学卒業後、2002年に同社入社。2003年に専務取締役、2004年に社長就任。

熊本No.1の警備導入実績

ココクマ編集部(以下、編集部) 熊本で警備会社と言えば「キューネット」ですよね!

西川尚希社長(以下、西川社長) ありがとうございます。熊本県内を中心にトータルセキュリティーサービスを提供しています。法人向けには、機械警備を中心に、商業施設や工場などの常駐警備、貴重品・現金運搬、ビルメンテナンス。個人向けには、火災・ガス漏れ・侵入者など緊急時に対応するホームセキュリティ、体調の異変などにボタン一つで迅速に対応する緊急通報サービスなど、幅広いサービスを提供しています。

県内に48拠点を展開し、緊急時にはサービスビートエンジニア(機動隊員)が現場に駆けつける体制を構築。警備導入実績(法人約7,000件、個人約4,500件)は熊本県内でNo.1です。警備先への定期的な訪問や何かあった際の翌日訪問など、顔と顔を合わせたコミュニケーションを大切にし、地域の信頼を積み重ねてきた結果だと考えています。

編集部 警備導入件数は増えてますね!

西川社長 特に個人向けのサービスである「緊急通報システム」のご依頼が増えていますね。従来のサービスの内容(定期的に電話をして体調の変化をヒアリングしたり、緊急ボタンで通報があれば警備員が駆けつけるといったもの)に加え、ライフリズムセンサーを導入することで安否確認を行えるよう進化させています。親御さんと離れて暮らすミドル世代からの依頼が多いですね。また、天草や八代地区で行政サービスとして提供していた独居老人向けのサービスを弊社で引き継いだりもしています。高齢化社会をむかえ、安心安全なシニアライフをサポートするサービスのニーズが高まっていると感じます。

地域のために何ができるのかを徹底的に考える。

編集部 貴社の強みは?

西川社長 これまで積み上げてきた信頼と人材の質ですね。是非キューネットに頼みたいとご依頼をいただきありがたく思っています。私たちはお客様目線を大切にした社員教育にも力を入れています。警備業は労働集約型事業ですから人材の質が差別化に繋がります。

熊本地震の直後に警備先を訪問した際、「来てくれたのはキューネットさんだけだよ」と喜んでもらえました。地道な活動の積み重ねから、選ばれる警備会社になってきたと、少しですが感じることができうれしく思っています。

編集部 新たなサービスやビルメンテナンスも手掛けていらっしゃいますね。

西川社長 前述の緊急通報システムのほか、ネットワークカメラを活用した介護サービスや農畜産業向けのサービスなどがあります。今後はドローンの活用など、テクノロジーとの融合が益々進んでいくと思われます。

また、ビルメンテナンス事業にも力を入れ、安全・安心に加え「快適」も提供しています。売上も順調に伸びており、これから育てていきたい事業です。ビル管理の仕事は日々の清掃から消防点検、植栽など多岐に渡りますが、ビル管理会社の多くは清掃がメインで、設備のメンテナンスに関してはメーカーに任せていることが多いのです。私たちは、設備の維持管理や定期点検から、長期スパンの修繕計画の作成までご一緒に手掛けていきます。加えて、警備までご依頼いただければ、トータルコストを下げることも可能となります。後発ですが十分に差別化できると考えています。

編集部 熊本空港の民営化にも携われていらっしゃいますよね?

西川社長 2020年4月1日から完全民営化された阿蘇くまもと空港の共同経営体に当社も参加をしており、現在は保安・防災・施設などの運用業務に従事しております。2023年の新熊本空港ビルのオープンに向け、様々な業務の要員提案を行っていく予定ですが、全てはこれからですね。

編集部 中長期的にはどのようなことをお考えですか?

西川社長 これまでは、お客様毎にオーダーメイドのきめ細かなサービスを提供してきました。これまで蓄積してきたノウハウをこれからは街や市町村・県など広域で展開していきたいと考えています。

例えば、画像監視システムによる安全で住みやすいまちづくりの提案があります。地域や行政と協力し、防犯カメラの設置件数を増やすことで、災害時の調査や犯罪への抑止効果を上げることができるのではないかと考え、2019年から「安心カメラプロジェクト」をスタートさせました。

熊本市の帯山地区では、地域の方々と一緒にプロジェクトチームを組み、意見交換会やエリアのリサーチ、ハザードマップの作成などを経て、当社が出資したカメラを8台設置しました。

また、2020年4月からは菊陽町の原水駅・三里木駅・光の森駅に防犯カメラを設置しました。当社のクラウドカメラは、遠隔監視が可能で、データの管理もハードディスクと比較して手間を省ける部分が多いところが特徴です。今後は画像解析などを活用し、非常事態を事前に予測できるようになればより早い犯罪の抑止に繋がると考えています。

また約8,000件の警備先は社会インフラでもあると考えています。安全で住みやすいまちづくりのために、自治体や行政だけでなく、警備先も巻き込んで一緒に地域を守っていきたいと考えています。警備先の工場や事務所の出入口付近に道路も映るようなかたちでカメラを設置してもらうだけで、カバーできるエリアはかなり拡がります。防犯カメラを通して警備先のお客様とともに熊本全体を守っていきたいと考えています。

実は、熊本地震の時に実際にできることは限られていたのです。道路は寸断され、余震や倒壊の危険がある中、十分なサービスを提供することができませんでした。私たちも被災者ですが、隊員のもどかしそうな姿を見て本当に悔やまれる体験をしました。防犯カメラの普及など、もっと私たちが努力していれば、もっと地域の役に立てていたのではないかと・・・。熊本地震を経て、熊本県内の隅々まで行き届いたサービスを提供できるのは弊社しかないと再認識しました。どんな時でも熊本に真剣に向き合い、熊本へのサービスを極めることで、大手警備会社にはできない「キューネットだからできるサービス」を熊本の皆様に提供し続けていかなければと考えています。

社員の「働き甲斐」・「働きやすさ」を重視

編集部 人材採用にはかなり力を入れていらっしゃいますね。

西川社長 特に、新卒採用はかなり力を入れています。ここ数年は売り手市場ですので、学生の目線に合わせ採用方法も工夫しています。特に力を入れているのがインターンシップです。1day・2dayなど短期のものから長期にわたる有償のインターンバイトまで、たくさんのメニューを用意しています。インターンシップには意識が高い学生が多いと実感していますし、会社の事をしっかり理解して欲しいとも考えています。

現在インターンバイトには「持続可能な社会づくりのために、SDGsの観点で警備会社として何ができるのか」といったテーマを検討してもらっています。実際にフィールドワークをしてカメラの設置場所をどこにするべきなのかを考えたり、熊本県内が変化していく中で防犯・防災のための交通流動を反映させた警備計画や防災計画を自治体に提案したりしています。また、「女性が働きやすい職場ってどんな職場なのか?」も…。もちろん、自社の採用につなげたいのですが、地域の学生の就業観を醸成させ、熊本で働く魅力を伝えることも企業の役割だと考えています。

また今年の新卒は4名の女性警備職を採用しました。女性警備職はこれまでもCOCOSAや鶴屋百貨店、くまもと城彩苑などの警備で実績があります。今後はより働きやすい職場環境に整えていきたいですね。新卒以外でも、主に常駐警備で65歳以上の方の採用がこの1年間で大幅に増えました。色々な方と一緒に熊本を守っていきたいと思います。

これからの警備にはテクノロジーの活用は不可欠です。デジタル端末の活用やドローン・ネットワークカメラなど、新しい技術を取り入れたサービスもリリースされています。警備をやりたい人の採用がベースですが、AIやIoTなど専門職的な知識を持っている方も必要になるでしょう。変化に柔軟に対応できることが重要だと思います。

編集部 社内の制度整備は?

西川社長 2019年から昇格試験制度を導入し、評価基準の透明化に取り組んでいます。これまでの上長評価を廃止し、勤務期間によって試験資格を与えて、試験をクリアすれば昇格させていく。評価基準があることで目指すところが明確になりますし、上長にとっても教育に時間が割けるようになります。スキル・能力の向上を会社として認めて評価することで、夜勤など大変な部分もありますが、働き甲斐をもって仕事に取り組んでいけるようになると思います。人材教育に力を入れていきますので、教育専門部隊の新設も考えています。入社後のサポートを手厚くして、早期離職を防いでいきたいですね。

福利厚生では地域手当を導入しました。中心市街地は警備先件数も多く動きが活発で、どうしても他地域よりも忙しくなりますので、しっかり還元していきたいと考えています。また警備職の有給取得率は67%と昨年より約10%向上しています。有給取得しやすい環境になってきていると思います。

職場環境の整備も進んでいます。オフィスはフリーアドレスでコミュニケーションもとりやすく、整理整頓にもつながっています。最近は新型コロナウイルスの感染予防のため、リモートワークにも取り組み始めました。経理や事務の仕事を分散して自宅でもできるように仕事を見直しています。事務作業はIT化を進め、人事評価はルールを定めていくことで、本当に人がやるべき仕事…お客様・地域への価値創造に力を入れていきたいですね。

編集部 社長の熊本愛を教えてください。

西川社長 熊本と東京を行き来することが多いのですが、やはり食べ物が安くておいしいですよね。休日は家族と過ごしたり、ジョギングしたりしていると、あっという間に終わってしまいます(笑)。会社としては、熊本に育てていただいたという強い思いから、地域の未来を担う新小学校1年生への防犯ブザーの寄贈や、幼稚園・保育園・小学校での防犯講習会の実施。ロアッソ熊本やヴォルターズなどのスポンサーを務めるなどスポーツチームの支援にも取り組んでいます。2019年のラグビーW杯関連や女子ハンドボール世界選手権大会でもお手伝することができました。熊本が活性化されることや、楽しくなるようなことを積極的にやっていきたいと考えています。

 

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