木下慎太郎(きのしたしんたろう):有限会社クレッシェンド・Chief-Producer。熊本県出身。熊本工業大学工学部建築学科(現・崇城大学)卒業後、大手住宅会社に入社。9年間の勤務後、父・智夫氏の起業を機に2006年3月に退社。同年4月、同社に入社。営業部を経て、12年4月に現職就任。趣味はゴルフ・ドライブ・音楽鑑賞。
2006年1月「お世話になった熊本の方々に恩返しがしたい」という思いから木下智夫氏(現職・代表取締役)が同社を設立。テレビ熊本に37年10ヶ月在籍した経験を基に、テレビ・ラジオ等の電波媒体や、新聞・チラシ・タブロイド等の紙媒体、イベントの企画・運営等、広告に関係するものは幅広く取り扱っている。同年4月に息子である慎太郎氏が入社。単なる広告代理店ではなく、クライアントの目的を達成する為には、自らの利益を省みない異色の広告代理店だ。
熊本を中心に九州各地のイベント企画・実施や各業界の広告を手掛ける同社。「私たちは協力会社と共に知恵を出し合い、汗をかき、ともに生きがいと幸せを感じ取れる企業づくりにつとめます」この理念を軸にクライアントと同じ目線で仕事をすることを重視。ゴルフショップの催事を依頼された際には、ゴルフスクールに通う事から始めた。ユーザー視点からの提案は大きな反響を呼んだ。「自分の好きな事を他のお客様に広めること、クライアント様と深く関わることが自分自身の幅を広げることに繋がっている。」集客の数や購買に関しての要求が年々上がるなか、クライアントの広告塔であるという意識で仕事に取り組むことによって成功を収め続けている。また、ひとつのクライアントと深く関わる事で新たなクライアントとの繋がりに波及している。
広告を通した地域への取組みに対しても積極的な同社。手延べ麺で有名な(有)肥後そう川では、大人の工場見学会の企画を提案。実際に自分達が口にしているものが、どのような過程で作られ、どのような素材を使っているのかを地域の消費者に体験してもらうイベントを行った。「告知はするけれども、実際に体験した方の生の声をどれだけ繋いでいけるかかが大事」「体験をやっていかないと永続的なお客様として続いていかないのではないか」商品の告知だけではなく、商品に携わる従業員と消費者の想いを繋ぐことで新しい交流のかたちを創造した。
最近では、雑誌の出版にも携わっている。12年12月、立ち上げから関わっているNPO法人くまもと文化振興会と共に、故荒木精之さんらの総合文化雑誌『日本談義』の意思を継いだ『総合文化誌KUMAMOTO』を制作。熊本に縁のある方々からの様々なテーマの寄稿を基に年4回発刊。県内の書店やホテル等に置かれている。各ページの下に広告が載っているのも特徴だ。熊本に新たな文化を残し、情報発信をする活動もクレッシェンドの大事な仕事の一つと語る。「広告業という仕事は、クライアント・商品・地域の魅力に気づいてもらう為のお手伝い。魅力の発信は文化を広める策でもある」と話す同氏。「絶対に逃げないファン」の構築は今後の成功にも繋がっている。


代表取締役 木下智夫さん
テレビ熊本(TKU)開局当初からのメンバーであった木下代表。開局当初は知名度を上げるため県内各地に出向き、様々なイベントやコンサート等を手掛けた。52歳の時、子会社の責任者として自身が得意とするイベント展開に10年間携わった。「フットワークなくしてネットワークなし」という言葉を胸に各地を訪れ、全国にイベンターのネットワークを構築。「この業界は人と人との繋がり。思わぬところから仕事が飛び込んでくることもある」と話すように、周囲から驚かれるような大企業との取引もある。起業のきっかけも人と人との繋がりだった。「広告の世界であれば、お世話になった地元熊本の皆さんに何かお返しができるのではないか」設立当初の想いは揺るぎなく、現在も夢を追い続けている。
慎太郎氏と仕事をするようになって今年で10年目。当時は起業したばかりで永続するという保証がないこと、自分の描く方向性が定まっていなかったこともあり、試用期間の半年間は無給という約束で入社を認めた。半年後の10月1日、たまたま来ていた奥様の立ち会いのもと、自ら作成した採用辞令を慎太郎氏に手渡した。「クレッシェンドという会社が自分より長く世の中にいるんじゃないかという、喜びのような気持ちもあるが、自分自身の襟を正さないといけないという気持ちにもなった」と語る智夫氏。
「誠実であることが一番。頂いた案件に責任を持ち、自分が持っている容量のなかで、おもしろおかしく楽しくやっていかないといけない。」時代の流れと共に変化する広告業界。クライアントの要求に答えて行く為、出来る限り共に知恵を出し合い、同じ目線で一緒に汗をかきたいという姿勢は変わらない。
映像や文字を用いて正確な情報を発信し、消費者とクライアントのかけ橋を担う同社。将来の展望の一つにテレビ番組の制作を挙げる。また、これまで以上に「必要とされる存在」になる為、経営指針の見直しを計っている。「これまでは社員の事を考える余裕がなかった」「急にフォルテ、メゾフォルテになるつもりはない。クレッシェンドという社名の通り、少しずつ大きくなりたい」と話す同氏。同じ志を持った仲間を集める為、具体的な採用計画の制作に着手していく。
熊本県中小企業家同友会で北支部の幹事長をしている同氏。座右の銘は「笑は商なり笑なり(常に自身が笑っていれば人は集まり、また仲間が増えていく)」中小企業が熊本の元気を牽引する為にはどうすればいいかと考えた場合、勝ち負けなどどうでもよく、同じ価値観の仲間が広がればいいという考えだ。「自分の情報をどれだけ皆で広げるか。想いをどれだけ共有できるかということが大事になってくる」SNS等を用いた新しいツールを活用する必要性も感じている。情報発信を通して、熊本を元気にする活動には積極的に参加していく考えだ。
九州で多彩な実績を誇る総合広告代理店<有限会社クレッシェンド>






